Project/Area Number |
17028060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University (2006) Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences (2005) |
Principal Investigator |
近藤 久雄 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (20205561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十津川 剛 三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 研究員 (90399684)
内山 圭司 三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 研究員 (60294039)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 小胞体 / ゴルジ体 / 膜融合 / p97ATPase / p37 / p47 / 網状構造 / VCIP135 |
Research Abstract |
我々が1997年に発見した細胞内膜融合機構p97/p47経路に加えて、この程新規膜融合機構p97/p37経路を発見することが出来た。試験管内ゴルジ体再構成系を用いてp37の機能を検討した結果、p37単独では膜融合能を呈しないが、p97/p37複合体を形成すると膜融合を引き起こすことが分かった。この新規膜融合経路の分子機構は、p97/p47経路とは幾つかの重要な点で異なっていた。例えば、受容体としてsyntaxin5ではなくてGS15を必要とし、同時に小胞繋留装置p115-GM130複合体を必要とする。さらに、VCIP135を必要とするものの、その脱ユビキチン化活性は新経路では必要ではなかった。 p37の細胞での機能をsiRNAを用いて検討したところ、p37発現の抑制はゴルジ体の小胞化と小胞体の網状構造の断裂をもたらした。さらに、細胞周期の時期に分けてp37の機能を検討するために、間期と分裂期にある細胞それぞれに抗p37抗体の微量注入を行った。その結果、細胞分裂期でのゴルジ体・小胞体の再構成のみならず、間期でのそれらの維持にもp37が必須であることが示された。従って、P97/P47経路が細胞分裂期終期での娘細胞に於ける細胞内小器官の再構成に特化した細胞内膜融合機構であるのに対して、このp97/P37経路は細胞周期間期での細胞内小器官の維持に働いていることが分かった。 同時に、小胞体の網状構造とその機能の関係を明らかにするために以下の実験を行っている。培養細胞においてp37siRNA処理をしてp37の発現を抑制すると小胞体の網目構造は断裂しゴルジ体は小胞化する。このような細胞を用いて、蛋白質輸送能を検討した。その結果、小胞化したゴルジ体では蛋白質の輸送が遅延し半分以上が輸送されないままゴルジ体に蓄積した。ところが意外なことに、断裂した網目構造の小胞体からゴルジ体への蛋白質の輸送には全く遅延が認められなかった。即ち、ゴルジ体の扁平膜積層構造は蛋白質の輸送に重要であるが、小胞体の網状構造自体は蛋白質の輸送には関係ないということである。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)