Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究者らが開発してきた環境感応型発光性白金錯体を薄膜や固体表面に展開し,センシング機能や光触媒能を効果的に発現する発光性白金錯体光機能界面の構築をめざして,LB膜を形成する長鎖アルキルビピリジン白金錯体や蒸着可能で光触媒能を示すシクロメタレート型白金複核錯体を修飾・改良して,集積発光性や光触媒能について検討した。 1.配列制御置換基を有する白金錯体の集積発光特性と環境応答性. 直鎖アルキル基を有する一連のビピリジンを含む白金錯体,[PtX_2(dC_nbpy)](X=Cr,CN^-,dC_nbpy=4,4'-dialky1-2,2'-bipyridine,n=5-11)を合成し,それらの集積構造に基づく発光特性を固体状態及び溶液状態で検討した。アルキル鎖の炭素数が7より長くなると,層状構造を形成することが見出された。また,n=7-11の錯体では,溶液濃度や溶媒の種類に依存した著しい発光変化が観測された。 2.シクロメタレート型白金複核錯体を用いた光触媒反応の構築. シクロメタレート型白金(II)複核錯体は,強発光性とともに,強い光還元力を持つことがこれまでに見出され,水の光分解における光触媒としても作用することも認められた。そこで,この白金複核錯体に,表面固定のためのアンカー置換基になるとともに,水溶液への溶解性もコントロールできるカルボキシル基の導入を行った。[Pt_2(pcppy)_2(pyt)_2](Hpcppy=p-carboxy-2-pyridine,Hpyt=pyridine-2-thiol)は,弱塩基性水溶液中で高い溶解性を示し,強発光性を示すことが見出された。また,二価と三価の酸化状態を化学的に容易に制御することができ,メチルビオロゲン(MW^<2+>)への電子移動反応による効果的なMV^+・の生成も認められた。
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