低温成膜半導体層を用いるプラスチック色素増感光電池の高効率化
Project/Area Number |
17029064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
宮坂 力 桐蔭横浜大学, 工学研究科, 教授 (00350687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 和志 桐蔭横浜大学, 工学研究科, 助手 (30375414)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 色素増感 / 太陽電池 / 半導体 / 光電気化学 / 酸化チタン / プラスチック / エネルギー変換 / モジュール / 半導体膜 |
Research Abstract |
低温(<150℃)で導電性プラスチック基板上に、TiO_2ナノ多孔膜を高い密着で被覆するための特殊な高粘度分散TiO_2ペーストを開発し、粒子径分布、膜厚、電解液組成の最適化に基づいたプラスチック色素増感太陽電池(DSC)の高効率化を行った。小型セルの性能評価ならびに大面積モジュールの試作を行なった。下記は成果の概要である。 1.TiO_2ナノ粒子多孔層の低温成膜によるフィルム電極の高効率化 ナノチタニア水性ゾルを粒子結合材として含み、高い粘度を与えるナノTiO_2ペーストを絶縁性樹脂バインダー(増粘剤)の無添加で調製した。このペーストをITO被覆PENフィルム(シート抵抗13Ω/□)に塗布し、TiO_2多孔膜プラスチック電極を作製した。光散乱用の粒径250nmの粒子と、平均粒径30〜150nmのナノ粒子を混合した塗布膜を2種のRuビピリジル錯体色素(N719、N712)で増感し、有機電解液の組成を変えて性能最適化した結果、N712で増感した電極でプラスチックDSCとしては高い変換効率5.8%(太陽光強度1sun)〜6.4%(光強度118sun)が得られた。 2.プラスチック色素増感太陽電池のフレキシブル全固体化 ヨウ素系電解液を、ヨウ素を含まない固体電荷輸送層によって置き換え、セルの固体化を試み高効率化を図った。電解液に換えて、ポリアニリン被覆ナノカーボンとヨウ素を含まないイオン液体の複合による高粘度ペーストを擬固体型正孔輸送材料に用いて、全固体型素子を作製し、エネルギー変換効率3-4%の効率を得た(ガラス電極)。また、ITO-PENプラスチック電極を基板として、固体型正孔輸送材料に、単層カーボンナノチューブとイオン液体の複合材料を用いてフルプラスチックの固体セルを作製した。このセルでは最高2.3%のエネルギー変換効率を得た。 3.直列大面積モジュールの発電特性の向上 上記の低温成膜によって作るTiO_2-ITO-PEN電極とPt/Ti被覆PEN対極を組み合わせ、幅1cm長さ30cmの受光面の単セルを直列結合した大型のフルプラスチックモジュール(10セル直列)を試作した。1sunのもとで単セルの最大出力は0.2A、6.5V、最大エネルギー変換効率は当初の2.5%から4%以上まで改善した。
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Report
(2 results)
Research Products
(23 results)