時間変動で探るブラックホールへの物質流入とブラックホール撮像への挑戦
Project/Area Number |
17030010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
北本 俊二 立教大学, 理学部, 教授 (70177872)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 多層膜 / X線 / 補償光学系 / ブラックホール / 時間変動 / 降着円盤 / X線望遠鏡 / 超精密測定 / CCD / X線光学 |
Research Abstract |
時間変動によるブラックホールの研究として、Cyg X-1,GROJ1655-40,4U1630-47の、主に「すざく」のデータを、エネルギースペクトルをモデル化しながら調査した。特に「すざく」の強みである10kV以上のエネルギースペクトルの形状と時間変動を調べた。Cyg X-1の長期の強度変化を調べることで、5.6日の連星公転周期よりも長い、約150日の周期の存在を確認した。この周期は降着円盤の歳差運動の周期と同程度である。また、GRO J1655-40の0.7keVから300keVまでのエネルギースペクトルを調べることで、単純な熱コンプトンのモデルでは到底説明が不可能であり、多様な光学的深さの熱コンプトン散乱成分の重ね合わせ、あるいは、降着円盤による反射成分の寄与等を考慮する必要があることが明らかになった。 一方、撮像への挑戦のためのX線望遠鏡の開発として、13.5nmの望遠鏡ではX線像を取得することに成功した。また、可視光では、閉ループ制御が可能となり、制御することにより波面のばらつきを、およそ1/4にまで軽減することに成功した。これにより、80mm口径の望遠鏡の可視光における、ほぼ回折限界の2秒角を達成した。また、斜入射の望遠鏡の開発は、昨年度研削研磨した楕円鏡へのコーティングを行った。エネルギー帯域として、炭素バンドを狙うので、コーティング材料はNiがもっともよいことをシミュレーションにより明らかにし、Ni/Crコーティングを行った。そして、Al-KX線を用いて、X線の反射率測定を行った。その測定結果は、表面ラフネスがおよそ2nm(rms)のモデルで大変よく会い、ほぼ予想道理であることが確認できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)