レーザー誘起核発生を用いたフォトクロミック結晶の多形成長制御
Project/Area Number |
17034038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 孝友 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50029237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 勇介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90252618)
吉村 政志 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (60314382)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | レーザー誘起核発生 / フォトクロミック結晶 / 非線形光学結晶 / 結晶成長 / モフォロジー / 結晶育成 / クラスター |
Research Abstract |
フォトクロミック結晶や有機非線形光学結晶の多形成長制御技術の確立を目標として研究を進めてきた。多形制御を実現する候補技術として、レーザー誘起核発生や溶媒の種類変更、過飽和度の変更等があるが、本年度は、育成時に使用する溶媒を変更することにより、結晶形状の変更に成功した。また、結晶育成に溶液撹拌を導入することにより、不要な核生成の起きにくい均一な溶液状態の実現、結晶の高品質化に成功した。 1.溶媒の種類の変更によるフォトクロミック結晶、有機非線形光学結晶の形状制御 有機非線形光学結晶DAST、フォトクロミック結晶ジアリールエテンの育成用溶媒に混合させるアセトニトリルの比率を増加させることにより、結晶がバルク化する傾向にあることを明らかにした。また、DAST結晶の場合、バルク化した結晶は、厚みに応じて素子特性(電気光学素子特性、テラヘルツ波発生特性)の向上が見られ、溶媒の変更は結晶の品質を維持したまま、形状のみ変化させることを示唆していた。 2.溶液撹拌の導入による均一な結晶育成環境の実現、不要な核生成の抑制、結晶品質の向上 有機結晶育成は静置溶液内で実施するのが一般的であったが、溶液温度、濃度の分布といった溶液状態の不均一性が核析出や結晶品質に与える影響を懸念して、本研究では、育成過程を通じての溶液撹拌を導入した。その結果、溶液撹拌により実現された均一な溶液状態は、不要な核生成を抑制することが明らかとなった。また、レーザー損傷耐性も向上する等、結晶の高品質化にも効果的であった。溶液撹拌により実現される均一な溶液状態は、均一な結晶成長速度の実現も期待できることから、将来的にはレーザー誘起核発生との組み合わせにより、少量の核をレーザー照射箇所に限定して析出させ、均一な速度で成長させることにより、多形成長制御にも有効と考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)