医薬品として期待されるラブダンおよびクレロダン型ジテルペノイドの合成
Project/Area Number |
17035031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
萩原 久大 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20006331)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | Forskolin / ラブダン型ジテルペノイド / 1,9-Dideoxyforskolin / Ptychantin / フォルスコリン / cAMP賦活作用 / 選択的糖輸送阻害作用 |
Research Abstract |
Forskolinはインド産シソ科植物の根茎から単離され、高度に酸化された構造を持つラブダン型ジテルペノイドである。この化合物は細胞内情報伝達物質であるアデニレートシクラーゼを活性化する(cAMP賦活作用)。そのため広範な生理・薬理活性、特に強力な血圧降下作用、強心作用で知られ、Forskolinを用いる研究が極めて多く報告されている。同時に単離された1,9-DideoxyforskolinはcAMP賦活作用を持たないものの、強い選択的糖輸送阻害作用を持ち、アルツハイマー、糖尿病、癌などグルコースの異常取り込みに起因する疾病の治療に対し期待が持たれている。 本研究では、西日本に広く分布するシダレゴヘイゴケより大量に単離されるPtychantin Aより、Forskolinおよび1,9-Dideoxyforskolinへの変換を行なうことを目的とした。 1,9-Dideoxyforskolinの合成:Ptychantin Aの7位アセトキシ基の選択的加水分解、6、7位のアセトナイド保護、続いて11位水酸基の選択的酸化を行った。1位水酸基は固相法によるチオカルボニルイミダゾイル化、ラジカル開裂により除いた。アセトナイドの加水分解、7位水酸基の選択的アセチル化により8段階、全収率37%で1,9-Dideoxyforskolinの最初の合成に成功した。 Forskolinの合成:上記合成の中間体の11位カルボニル基を11,12-エノールエーテルとして保護した後、1位の酸化、続くNa/t-BuOH還元により1位の立体化学を反転させた。11,12-エノールエーテルを加水分解後あらためて9,11-エノールエーテルへと変換した。エノールエーテルのエポキシ化、加水分解により1位α-水酸基を導入し、アセタールの脱保護、アセチル化により12段階、全収率12%でForskolinの化学合成に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)