痛覚に関わるアクロメリン酸受容体探索プローブの創製
Project/Area Number |
17035036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
古田 享史 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40173538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 幹雄 関西医科大学, 医学部, 講師 (40192687)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | アクロメリン酸 / アロディニア / フェノキシプロリン / POPA / 光親和性標識プローブ / 構造活性相関 |
Research Abstract |
本研究では,天然キノコ毒のアクロメリン酸によるアロディニア誘発にかかわる受容体の同定と作用発現機構の解明を目的に,新規アゴニストおよび受容体探索プローブの創製について検討した。まず,構造が複雑で分子プローブ化のための官能基の導入が困難なアクロメリン酸に代わるアゴニスト候補化合物としてフェノキシプロリン型の化合物を設計した。4-ヒドロキシプロリン誘導体と置換フェノールとの光延カップリングによる合成手法を確立し,ベンゼン環上の置換基が異なる種々の化合物を合成することに成功した。合成した化合物をPOPAと命名し,構造活性相関についての知見を得るためマウス髄腔内に投与し,アロディニア誘発活性を評価した。その結果,フェノキシ型にしてもアロディニア誘発活性を失わないこと,ベンゼン環上の置換基では電子供与基の方が電子求引基よりも若干活性が高い傾向があること,ベンゼン環上の置換基の位置はほとんど活性に影響しないこと,などが明らかとなった。ベンゼン環のパラ位にカルボキサミド基を持つPOPA-17はアクロメリン酸と同等以上のアロディニア誘発活性を示しており,入手が困難なアクロメリン酸に代わるアゴニストを創製することができた(特許出願)。なお,アクロメリン酸の合成には約20段階かかるのに対し,POPAの合成は10段階以下で可能であり,大量供給やプローブ化のための構造修飾にも柔軟に対応できる。続いて,構造活性相関の結果を基に,標的受容体同定のための光親和性標識プローブの設計・合成について検討した。光反応基としてアジド基およびベンゾフェノン基を導入し,取り扱いにくい放射性元素を使用せず,タンパク質の精製にも有利なビオチン基を導入したプローブを設計し,確立した合成経路によって合成した。プローブがアロディニア誘発活性を示すことを確認したのち,マウス脊髄を用いた光親和性標識実験を行った。現在,解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
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