植物由来低分子化合物からの新規キラル合成素子の創製と生体機能分子全合成への展開
Project/Area Number |
17035077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
千田 憲孝 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50197612)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | キラル合成素子 / 糖質 / 酒石酸類 / ステバステリン / ヘマンタミン / サルファミステリン / カスケード型反応 / モルヒネ |
Research Abstract |
生体機能分子を光学活性体として効率的に合成するには、入手容易なキラル合成素子を用い、これに選択的な官能基導入反応などを施す方法が有効的である。本研究課題では、植物より容易にかつ大量に得られる低分子化合物を出発原料とし、各種多官能性キラル合成素子を数多く創製、それらを活用して、生体機能分子を全合成する方法論の開拓・展開を目的とた。 本年度は、シクリトール類であるL-quebrachitolから合成したアルキル置換シクロヘキサン型キラル素子の位置選択的環開裂反応を利用したstevastelin B3,C3の全合成を達成した。この合成により、stevastelin C3の提出構造に誤りあることを見いだし、真の構造を合成化学的手法で決定した。また酒石酸エステル類を出発原料として、Overman転位反応によってα-置換α-アミノ酸前駆体構造を有するキラル素子を合成し、これを利用して酵素阻害作用を有するsulfamisterinの初の全合成も達成し、合わせてこれの可能な立体異性体、ならびにそれらの脱硫酸エステル体計8種類の化合物をすべて合成し、構造活性相関に関する興味深い知見を得た。D-グルコースからは、多官能性シクロヘキセノン型キラル合成素子を調製し、これから得られる多置換シクロヘキセノールのClaisen転位反応を利用した4級炭素を有するアルカロイド類の合成研究を展開した。現在までに、ヒガンバナアルカロイド、haemanthamineの全合成を達成した。また同様にD-グルカールから合成したキラル素子を多置換シクロヘキセンジオールへ導き、これに対するカスケード型の連続Claisen転位反応を試み、二重転位体を得ることに成功した。現在アミノ基の導入と環形成反応により、morphineの全合成を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)