Project/Area Number |
17036015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石谷 治 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50272282)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 触媒・化学プロセス / 新エネルギー / 光物性 |
Research Abstract |
(1)[Re(bpy)(CO)_3(PR_3)]^+型錯体 種々リン配位子を変えた[Re(bpy)(CO)_3(PR_3)]^+型錯体を合成し、それらの可視紫外吸収・発光、IR、酸化還元電位を調べた。IRの変化は、導入したリン配位子の電子的な効果だけで全ての錯体が説明できるものの、トリアリールもしくはトリアルキルポスフィンを持つ錯体の場合、ビピリジン配位子に由来するπ-π^*吸収波長と酸化還元電位が予想と反する"異常な変化"を示した。9種の錯体に関してX線結晶構造解析に成功し、その結果、"異常な"物性を示す錯体の場合、リン配位子のアリール基もしくはアルキル基が、同一錯体内のビピリジン配位子と配位空間を経由してπ-πもしくはCH-π相互作用していることが明らかになった。 (2)[Re(Me_2bpy)(CO)_2(PR_3)_2]^+型錯体 リン配位子をビピリジンのシス位に2つ導入することで、配位空間において働く"弱い"相互作用をより強く発現させることを目的に、[Re(Me_2bpy)(CO)_2(PR_3)_2]^+型錯体を種々合成した。その結果、特にトリアリールポスフィンを2つ導入した錯体において、錯体の基底状態における物性だけではなく、励起状態における物性・反応性にも大きな影響が観測された。すなわち、配位子間にCH(aryl)-π(pyridyl)-π(aryl)相互作用を導入すると、錯体の吸収は長波長化するが、発光波長は逆に短波長シフトし、励起寿命は長くなる。その結果、励起状態の酸化還元特性も向上した。このように、配位空間に弱い相互作用を導入することで、同じ割合で消光される錯体でも、約35nm吸収を長波長化させることができる。錯体の光触媒能も、配位空間で働くCH(aryl)-π(pyridyl)-π(aryl)相互作用を導入することで、大幅に向上することが分かった。
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