Project/Area Number |
17036032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 幹二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤内 謙光 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30346184)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | シンコナアルカロイド / コール酸 / 多孔質物質 / 有機ゼオライト / ガス吸着 / 有機塩 / 有機色素 / ゲル |
Research Abstract |
本研究では、三方向キラルらせんの集合体を基にして、有機結晶のナノ配位空間におけるゲストのインターカレーションならびにモノマーや気体の化学反応を調べるとともに、これに伴うホスト分子集団のダイナミクスを明らかにすることを目的としている。以下に本年度の研究成果を挙げる。 天然物を配位子とした不斉ナノ空間の構築:シンコナアルカロイド、コール酸1、およびその類縁体と種々の金属イオンとを用いて金属錯体を調整した。アルカロイドはそのキノリン環にCu(II)が配位し錯体を形成することが^1H NMRスペクトルより示唆された。さらに、1はZn(II)の添加によりゲルが生成することがわかった。金属の添加により1同士の水素結合に加えZn(II)の配位結合によって超分子ネットワークが形成されたためであり、メタノールやブタノールなどのアルコールを用いても生成する。得られたゲルの構造をAMFで観測したところ、繊維状の構造が見られた。Zn(II)による1のゲルの生成は本研究が初めての例である。 有機色素分子をホストフレームワークとした機能性ナノ空間の構築:アゾベンゼンジスルホン酸2およびメチルオレンジ3はトリフェニルメチルアミン4とクラスターを形成し、結晶中においてゼオライトのようなチャネル状多孔質構造をとることを見出した。クラスター2・4の結晶は、ゲスト吸収・脱離により伸縮することが明らかとなった。さらに、トルエン包接結晶の溶媒分子の脱離により橙色から赤褐色への色調変化が観測された。クラスター3・4の結晶は、クラスター間の強い相互作用による非常に剛直な骨格をもつ。その空孔にはトルエン誘導体やアルキルアルコールを可逆的に吸着脱離できる。さらに、二酸化炭素などのガスを吸着させることにも成功した。有機化合物のみからなる多孔質結晶を用いた気体の吸着脱離は本研究が初めてである。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)