複合金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)の活性空間の探求
Project/Area Number |
17036057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中沢 浩 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00172297)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ポリエーテルホリオール / DMC触媒 / プロピレンオキシド / 重合 / 助触媒 / 亜鉛錯体 |
Research Abstract |
ポリエーテルポリオールはポリウレタン樹脂の原料として重要であり、多価アルコールを開始剤として、プロピレンオキシドなどのエポキシドを重合させることにより合成されている。この重合には複合金属シアン化物錯体触媒(Double Metal Cyanide Complex触媒、以下DMC触媒と略す)が高い活性を示すため良く用いられている。しかし、触媒活性種や反応機構などについては全く分かっていない。そこでこのDMC触媒の真の触媒活性種を追求し、そして重合反応の機構を調べることによりこの錯体のもつ活性空間がどのような役割をしているかを、錯体化学的立場から明らかにしていくことを目指した。 既に報告されているZn_3[Co(CN)_6]_2の結晶構造を参考にして、ZnN_3部位が活性サイトであると予想し、アミン配位子としてトリアミンであるR_2N(CH_2)_nNR(CH_2)_nNR_2(n=2,3)(R=H,Me)、およびトレンであるN(CH_2CH_2NHR)_3(R=H, Me)をZnCl_2に反応させることにより、これらアミンが配位した亜鉛錯体の合成を行なった。X線構造解析より、配位子の違いにより亜鉛に2つのClが配位したZnCl_2(Me_2NCH_2CH_2NMeCH_2CH_2NMe_2)、および1つのClが配位した[ZnCl(N(CH_2CH_2NHMe)_3)]Clが得られることが分かった。得られた亜鉛錯体を用いてプロピレンオキシド(PO)の重合を行なった。開始剤にMeOHを用いた。これらの亜鉛錯体はいずれもそれ自体ではPO重合触媒能は極めて低いが、AgNO_3やMe_3SiOSO_2CF_3(TMSOTf)を助触媒として用いると、重合活性はかなり向上することが分かった。助触媒により亜鉛上のClが引き抜かれることにより触媒活性種が生成するものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)