Project/Area Number |
17038015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo (2006) Kyoto University (2005) |
Principal Investigator |
中辻 知 東京大学, 物性研究所, 助教授 (70362431)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 幾何学的フラストレーション / スピン液体 / スピングラス / スピンカイラリティ / 異常ホール効果 / パイロクロア格子 / 幾何学的フラストレー / 量子伝導現象 / 多重バンド系 / モット転移 / 軌道秩序 |
Research Abstract |
Pr_2Ir_2O_7は、パイロクロア格子をなすイジング型のPrモーメントが相関の弱いIr5dの伝導電子と混成した近藤格子系である。我々は、自ら育成に成功した単結晶の研究により、Pr_2Ir_2O_7が低温でスピン液体的に振る舞うことを見出した。さらに興味深いことに、最近、このスピン液体的低温状態において非従来型の異常ホール効果を発見した。近藤温度20Kからホール抵抗はしだいに増大し始め、スピン液体的振る舞いが現れるワイス温度1.7K以下で1nTの発散的増大を示す。低温でのホール抵抗の温度依存性・磁場依存性は、共にスピン軌道相互作用による従来型機構では説明できない。Pr_2Ir_2O_7の基底状態は、"金属スピンアイス"という大変興味深い状態に近い可能性があり、Two-In Two-out状態のため、各Pr四面体は大きなスピンカイラリティを持ち、このことが非従来型の大きな異常ホール効果の起源となる可能性がある。 さらに、競合した磁気相関を持つ量子物質として、我々の開発したCa_<2-x>Sr_xRuO_4を取り上げた。Ca_<2-x>Sr_xRuO_4は軌道の秩序により、様々な基底状態をとる2次元の多重バンド型モット転移系である。特にモット転移近傍の重い電子状態でのメタ磁性転移の研究から、数テスラの磁場で100%もの大きな正の磁気抵抗を示し強磁性に転移すること、同時に金属では非常にまれな軌道の転移が、この磁気転移に伴っている可能性が明らかになってきている。最近、そのメタ磁性転移点近傍での電子構造の変化を、電気抵抗・ホール係数の精密測定からプローブし、興味深い量子伝導現象を見出した。そのひとつが、角度依存型磁気抵抗効果である。重い電子状態のフェルミ面の形状を反映したc軸方向の磁気抵抗の面内方位依存性が、低磁場の2回対称から擬4回対称へと変化していることが分かった。さらに磁歪、中性子実験の総合的研究から、この起源が一次元的バンド(d_<yz,zx>)が支配的な反強磁性状態から2次元的なバンド(d_<xy>)による強磁性に、数テスラの磁場によりスイッチングが起こったことによるものだと分ってきている。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)