多軌道モット転移近傍における異常量子効果の理論的研究
Project/Area Number |
17038018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川上 則雄 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (10169683)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 遷移金属酸化物 / 軌道ゆらぎ / フラストレーション / モット転移 / 異常伝導 |
Research Abstract |
遷移金属化合物において、電子相関効果と軌道およびスピン内部自由度が織り成す現象を解明することを目的としている。本年度は、結晶の幾何学的性質による多バンド構造およびフラストレーションを有するモット転移に関する研究を行った。 ◇2次元パイロクロア電子系のモット転移とプラケット相 パイロクロア系は遷移金属酸化物で重要なトピックスとなっている。2次元版パイロクロア系のモット転移を経路積分繰り込み群法を用いて調べた。フラストレーションが弱い場合には金属から反強磁性絶縁体へ、フラストレーションが強い場合にはプラケット一重項絶縁体への1次転移が起こることを明らかにした。さらに転移点付近に異常な金属相が現れることを指摘した。 ◇3角格子ハバード模型の有限温度モット転移 3角格子上の電子系の有限温度モット転移をセル型動的平均場近似を用いて調べた。フラストレーションが幾分緩和された系では、モット転移にリエントラント的な振る舞いがみられた:温度の低下に伴って絶縁相から金属相、再び絶縁相へと転移する。この結果は3角格子の有機伝導体で観測されている結果をうまく説明する。 ◇改良された量子モンテカルロ法による軌道選択モット転移の研究 遷移金属酸化物における軌道選択モット転移について調べた。これまでの動的平均場の方法では、低温での高精度の計算が困難であった。ここに改良された量子モンテカルロ法を援用することで、極低温での精度の高い計算を可能とした。特に、磁気不安定性の詳細な議論を行いフント結合の役割を明らかにした
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)