Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
多次元符号化処理回路の実装、システムの構築と評価を行なった。 1.2次元アクチュエータアレイの試作 静電型アクチュエータの2次元アレイを試作した。素子数12×12(=144)素子でオーディオ帯域の変位を発生させるマトリクス型アレイである。また,これとは別にオーディオ帯域の指向性形成用の2次元サーキュラーアレイも作製した。 2.駆動信号発生方式の検討 基本となる,単一周波数でのアクチュエータアレイ駆動方式を数値シミュレーションにより検討した。その結果,差周波数駆動により,アレイ面上で1点に収束する波動を形成できることを確認した。1つの応用として,収束音場の発生のシミュレーションを行い,連続波を指定した角度に収束可能なことを確認した。 また,駆動回路を簡素化するための2値化の方式としてΔΣ変調方式を検討し,受動的低域通過フィルタとの組み合わせにより駆動信号を生成できることを確認した。また,より効率の高い駆動方式として,駆動信号を時間と空間に関する2次元信号として把握して処理する2次元ΔΣ変調も検討した。変調の高次化と空間的低域通過フィルタの併用により,理論的には100dB程度のSN比向上が可能なことを確認した。 3.評価システムの構築 既にある超音波二軸走査装置によりセンサを走査してアクチュエータアレイの周波数特性、指向性などの特性データを収集するシステムを構築した。 4.多次元符号化システムの構成 多次元符号化と素子の駆動を行なうシステムを構築した。符号化送信用の駆動装置は現有品を使用した。 5.2次元指向性形成の実験、システムの評価 試作したシステムを用いて2次元変位形成の実験を行った。試作アクチュエータアレイが非線形効果により差周波数の変位を生成していることを確認した。また,目的とする変位パターンを2次元ΔΣ変調により発生できることを確認した。指向性形成の実験では,理論値と同程度のビーム幅が得られた。
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