Budget Amount *help |
¥14,700,000 (Direct Cost: ¥14,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Research Abstract |
平板間に液晶を充填して電圧を印加すると,液晶分子は重心まわりに回転し,電場方向に再配向する.このとき流動が誘起されることを数値計算で見いだし,その後,可視化実験で流動の発生を確認した.この現象を応用すれば,従来の機構と全く異なるアクチュエータ,すなわち,機構がシンプルで,極小化が容易であり,さらに優れた形状適合性を有し,低電圧で駆動するマイクロアクチュエータの開発が可能である. 液晶駆動型マイクロアクチュエータの基礎実験として,2枚の平行平板の片方(下部)を固定し,他方(上部:質量0.05g)を平面方向に移動が可能な状態にして,平板間の5CB液晶に電圧を印加した結果,平板が一方向に移動し,液晶アクチュエータの実現可能性が確認できた.とくに,上部平板の電極膜を,側面を介して裏面から表面まで連続に蒸着させることで,電極と導線との接点を上部平板表面に設置することができ,平板間隔を数μmにまで減少させた. 続いて,平板の移動方向制御に関する実験を行った.すなわち,上部平板に蒸着したITO電極膜の平板中央部を線状に剥がすことで,左右のITO電極を互いに絶縁状態にした.さらに,ITO電極の上部に塗布した配向膜のラビング方向を,左右の電極において逆にすることにより,電圧印加によって液晶分子が逆方向に回転できるデバイスを製作した.2枚の平板間に5CBを満たし,10Vの矩形波電圧を印加した.その結果,平板の片側半分に電圧を印加すれば前進し,他の半分に印加すると後退した.従ってITO電極膜と配向膜のラビング方向を工夫することにより,平板の移動方向を制御できることが明らかとなった.
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