希土類元素を含むワイドギャップ半導体の階層構造制御
Project/Area Number |
17042002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉川 信一 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (10127219)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 構造機能材料 / ディスブレイ / 電子・電気材料 / 無機工業化学 / ナノ材料 / ディスプレイ |
Research Abstract |
希土類元素は蛍光体の発光中心として不可欠である。プラズマディスプレーなどの新しい表示デバイスでは、励起波長が従来よりも短波長である147nmの真空紫外光であり、新たな高輝度蛍光体が求められている。本研究では可視部に吸収のないワイドバンドギャップ半導体に注目して、希土類元素をドープもしくは主成分の一つとして含有する新化合物の創製を目的とした。 酸窒化アルミニウム(AION)、AINやBaMgAl_<10>O_<17>などのAl化合物は耐熱性や広いバンドギャップを有し、高輝度の蛍光体ホストとして期待される。Eu添加率Eu/(Al+Eu)が0,0.5,1.0,3.0,7.7,10mol%となるよう硝酸アルミニウム及び硝酸ユーロピウムを蒸留水に溶解し、クエン酸またはグリシンを加えて加熱熟成した。これを大気中350℃、1時間仮焼して得た前駆体を、さらにアンモニア気流中750℃及び1000℃で10時間窒化した。アンモニア窒化した生成物を粉砕混合した後、高周波誘導加熱装置を用い、窒素気流中1500℃で5分間アニールして結晶化した最終生成物を得た。 クエン酸をゲル化剤とした場合、750℃でアンモニア窒化した生成物はアモルファス、1000℃ではわずかにγ-Al_2O_3が結晶化した。これらを窒素気流中1500℃でアニールすると黒色のAlONが生成し、AINとα-Al_2O_3が混在した。クエン酸の代わりにグリシンをアルミニウムに対して1.2mol倍量加え、1000℃でアンモニア窒化した後、アニールすると、白色で粒径が1μm程度のAlON単一相Al_<22.03>□_<1.97>O_<29.91>N_<2.09>が生成した。ガリウム及びインジウムよりもイオン性が強いため、酸素含有率が多いスピネル型構造をとると考えられた。 次に、ユーロピウムイオンを共存してゲル化窒化合成すると、添加率0.5mol%でA1ONと共にマグネトプランバイト(MP)型のEuAl_<12>O_<19>と思われる相が生成した。添加量が増すとMP相が増え、逆にAIONは減少して添加率7.7mol%で完全に見られなくなった。添加率3.0mol%までで生成したMP相ではc幅員が0.025nm伸長しており、窒案配位による影響が考えられた。生成物の発光スペクトルは添加率によって変化し、複数の発光が見られた。475及び520nmの員波長側の発光は、生成物中に導入された窒素によりEu周りの共有結合性が増大した効果と考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)