有機-希土類複合系を基盤とする分子性発光材料の開発
Project/Area Number |
17042006
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梶原 孝志 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (80272003)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | ナノクラスター / 希土類 / カリックスアレーン / 発光挙動 / 分子軌道計算 |
Research Abstract |
希土類金属イオンと大環状有機配位子p-tert-ブチルスルポニルカリックスアレーンとにより形成されるナノサイズのクラスター錯体5種について選択的合成法を確立するとともに,その発光挙動の解明を実験化学的・計算化学的に行うことに成功した.この大環状配位子は分子全体に広がったπ共役系を有し,π-π励起は360〜380nmと低エネルギー領域に存在する.本配位子系においては構造的な自由度が高く,また,その高度に広がった共役系におけるエネルギー準位が構造に依存して変化するという極めて斬新な性質を有しており,その結果として構造に依存した希土類金属イオンの発光選択制が実現されている.つまり,配位子の励起三重項エネルギーが希土類金属イオンのf-f*励起エネルギーよりわずかに高いため,配位子励起に引き続くf-f*励起の進行は,配位子の励起三重項状態と希土類金属イオンのf*励起準位のごくわずかなエネルギーマッチングの良し悪しにより劇的な変化を見せる.この現象については分子軌道計算に基づく考察を行い,この機構の正しさが理論的な面からも証明された.また,Tb(III)とEu(III)の混合キュバン錯体系においては,溶媒の違いにより錯体の構造が変化することが種々の分光学的測定より明らかとなっているが,この構造の変化を発光色の違いにより目視により観測することにも成功した.
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)