Project/Area Number |
17045005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小野寺 雅史 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (10334062)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 真 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30361330)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | 遺伝子 / ウイルス / 再生医学 / 脳・神経 / 発生・分化 / 蛍光色素蛋白質 / huKo / EGFP / レトロウイルスベクター / 造血幹細胞 / 胚性幹細胞 / 骨髄移植 / VSV-G |
Research Abstract |
申請者は以前より各種幹細胞を安定してマーキングできる新規蛍光色素タンパク質を研究しているが、最近、サンゴ(Fungia Concinna)由来の赤色蛍光色素タンパク質Kusabira Orange (KO)がオワンクラゲ由来の緑色蛍光色素タンパク質EGFPと同程度の蛍光高度を発し、また、その波長特性からFACSや蛍光顕微鏡にてEGFPと識別可能であることを見いだした。本研究では以下の実験を行うことで幹細胞マーカーとしてのKO遺伝子の有用性を証明した。 1)Kusabira Orangeのよるマウス造血幹細のマーキング実験 マウス造血幹細胞にレトロウイルスベクターを用いてKO遺伝子を導入し、致死量放射線照射したマウスに移植したところ、これら遺伝子導入細胞は骨髄造血を再構築し、移植後16週を経てもKOの発現を維持していた。さらにEGFPとの多重感染実験において、EGFP^-/huKO^-、EGFP^+/huKO^-、EGFP^-/huKO^+、EGFP^+/huKO^+の4群を確認できたことからKO遺伝子がGFPに続く第二の幹細胞マーカーとして利用できることが示された。 2)Kusabira Orange発現大型動物の作出 遺伝子改変大型動物の作出のため、ブタ由来の線維芽細胞に上記レトロウイルスベクターを用いてKO遺伝子を導入し、そこから抽出した核を成熟させた未受精卵に注入して核融合卵を作成し、胚盤胞まで発生させたのちブタ子宮に移植した。その結果、これら融合卵より対照群(未処理)と同程度の子豚が産出し、また、全身の各臓器に強いKOの発現するブタを複数確認した。現在、他のブタと掛け合わせることでKO発現ブタのライン化を行っている。今回の結果は、KOが核移植由来の卵細胞においても発現が可能で、さらに遺伝子改変大型動物においてしばしば観察される肝、心筋障害が見られないことから、KOはES細胞や核融合卵など個体作出に関与する未熟細胞にも有用なマーカーとして機能することが示唆された。
|