Project/Area Number |
17046010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 稔之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30217054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 昌之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50064613)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高内皮細静脈 / L-セレクチンリガンド / シアロムチン / プロテオグリカン / グリコサミノグリカン / コンドロイチン硫酸 / ローリング / 細胞遊走 |
Research Abstract |
【目的】糖鎖認識分子L-セレクチンは白血球の「ローリング」や炎症細胞の「血管外遊走」などを制御する多機能性接着分子である。しかし、L-セレクチンの多彩な機能がどのようなL-セレクチン結合性糖鎖リガンドによって制御されているかについては不明な点が多い。本年度は、リンパ節高内皮細静脈(HEV)管腔面に発現する新しいムチン型L-セレクチンリガンドと主として血管外に分布するプロテオグリカン型L-セレクチンリガンドの免疫細胞の動態制御における機能的意義を明らかにするために解析を進め、以下の成果を得た。【結果と考察】1.新しいムチン型L-セレクチンリガンドnepmucinによるリンパ球のローリングと接着の抑制:リンパ節HEVに発現するがパイエル板HEVには発現しない新しいシアロムチンnepmucin(mucin not expressed in Peyer's patches)はムチン様ドメインと免疫グロブリン(Ig)ドメインの両者をもつ構造的特徴を示す。nepmucinはムチン様ドメインにL-セレクチン結合性糖鎖修飾を受けてL-セレクチン結合活性を獲得するとともに、Igドメイン依存的にICAM-1と協調してケモカイン刺激依存的なリンパ球接着を促進する多機能性接着分子であることが示された。また、これまでにnepmucin遺伝子欠損マウスを樹立した。2.プロテオグリカン型L-セレクチンリガンドによる免疫細胞動態の制御:グリコサミノグリカン鎖のうち、過硫酸化されたコンドロイチン硫酸E(CSE)鎖がL-セレクチンや特定のケモカインを結合する。CSE鎖様エピトープを特異的に認識する一本鎖抗体を用いた免疫組織学的な解析の結果、特定の癌組織にCSE鎖様糖鎖が発現することが示された。この結果は、L-セレクチンやケモカインを結合するCSE鎖が癌組織へのリンパ球集積の制御に関与する可能性を示唆している。
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