タンデムリピート型ガレクチン蛋白質の糖鎖認識機構の解析
Project/Area Number |
17046024
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
加藤 龍一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (50240833)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若槻 壮市 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (00332114)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 動物レクチン / ガレクチン / X線結晶構造解析 / CRD / 糖鎖結合ドメイン / 立体構造 / 複合体 / フォルスマン5糖 / 糖鎖認識ドメイン / 多量体形成 |
Research Abstract |
マウスおよびヒト由来ガレクチン9のN末端CRDを大腸菌で発現させ、その精製標品の結晶化を行い、それぞれCRD単体及び複数の糖鎖との複合体のX線結晶構造解析に成功した。明らかになった立体構造は、プロトタイプよりもキメラタイプに類似していた。興味深いことに、マウスにおいてはN末端CRDは全ての結晶で同じ様式の二量体を形成しており、この二量体形成様式は既知のものと異なり新規なものであった。表面プラズモン共鳴を用いた測定で、溶液中でもCRD同士が相互作用していることを明らかにした。一方、ヒトにおいてはそのような二量体は結晶中でも溶液中でも観察されなかった。糖鎖との結合様式についてはβガラクトシドの位置が全ての糖鎖複合体間で共通しており、マウス由来においてはラクトース(Galβ1-4Glc)、T抗原(Galβ1-3GalNAc)、Nアセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc)との異なる糖鎖複合体間で構造変化はほとんど観察されず、より複雑な糖鎖での親和性の差はこれら以外の領域によると考えられた。またNアセチルラクトサミンニ量体(LN2)との複合体では一つの糖鎖が複数のタンパク質分子によって認識されていた。一方、ヒト由来については、より複雑な糖(Forssma npentasaccharide)との複合体の構造解析に成功し、グロボ系列の糖鎖の認識機構を明らかにした。以上を通じて、基本的な糖鎖結合様式はマウスおよびヒトで共通であるにもかかわらず、結合部位周辺のアミノ酸置換により種特異的な認識パターンを示す機構を分子レベルで明らかにすることができた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)