Project/Area Number |
17046025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
北爪 しのぶ 独立行政法人理化学研究所, 糖鎖機能研究チーム, 研究員 (80301753)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ST6Gal I / シアル酸転移酵素 / 分泌 / 肝炎 / サンドイッチELISA / 酸化ストレス / 血漿 / BACE1 / SNA / LEC |
Research Abstract |
今年度は、血漿中の可溶型ST6Gal Iを検出するためのサンドイッチELISAシステムを確立し、マウス、ラット、ヒト血漿サンプル5マイクロリットル程度で定量可能であることを明らかにした。このサンドイッチELISAを用いて作成した肝小葉zone1またはzone3の傷害ラットモデルの解析を行った。 アリルアルコール投与によってzone1に傷害を起こしたラットの場合、通常の肝炎マーカーが増加しないにもかかわらず血漿中のST6Gal I量の有意な増加を認めた。尚、このzone1傷害ラットにおいては血漿中のα2マクログロブリンやハプトグロビンが増加していた。このため、肝臓に急性期反応が生じ、肝臓内のST6Gal I mRNAが増加したことが分子的背景であると考えられた。 次にプロモベンゼン投与によってzone3に傷害を起こしたラットについても解析を行った。この場合は薬剤投与24時間後に肝炎マーカーであるASTおよびALTは増加した。興味深いことに薬剤投与8時間後とかなり早い時間に血漿中のST6Gal Iが増加していた。Zone3傷害ラットの肝臓におけるST6Gal IおよびBACE1発現の増加は見られなかったものの、プロモベンゼンの作用機構から酸化ストレスがST6GalI分泌増加の引き金となっていることが予想された。 以上の結果は、血漿中のST6GalIは肝疾患バイオマーカーとしての有用性を示唆するものである。
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