DNAM-1による樹状細胞の活性化とTh1/Th2バランスの制御機構
Project/Area Number |
17047006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渋谷 和子 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (00302406)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥9,600,000 (Direct Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 免疫学 / 生体防御 / 免疫監視 / 樹状細胞 / DNAM-1 / 医学 / Th1 / Th2分化 |
Research Abstract |
【目的】 DNAM-1は私達の研究室で同定した免疫グロブリンスーパーファミリーに属する免疫系受容体である。本研究では、免疫監視システムの一翼を担うTh1/Th2細胞のバランス制御における免疫系受容体の役割を解明することを目的どして、特にDNAM-1を中心に解析を行った。 【成果】 1,DNAM-1遺伝子欠損マウスの作製 BACシステムを用いてDNAM-1遺伝子欠損マウスを作製した。 2,樹状細胞におけるDNAM-1の発現 樹状細胞におけるDNAM-1の発現を解析した結果、DNAM-1が樹状細胞のサブセットのうちCD8α陽性樹状細胞に特異的に発現していることを観察した。 3,樹状細胞上DNAM-1の機能とTh1分化に及ぼす影響 CD8α陽性樹状細胞をDNAM-1に対する特異抗体で刺激した結果も抗原提示能が充進した。さらに、DNAM-1で刺激したCD8□陽性樹状細胞にて抗原提示されたCD4陽性ナイーブT細胞ではTh1細胞への分化が促進されていた。一方、DNAM-1遺伝子欠損マウス由来のCD8α陽性樹状細胞では、IL-12の産生が低下しており、このCD8α陽性樹状細胞にて抗原提示されたCD4陽性ナイーブT細胞ではTh1細胞への分化が阻害されていた。以上のことより、CD8α陽性樹状細胞上のDNAM-1が樹状細胞を活性化し、Th1分化を促進することが明らかになった。 4,DNAM-1シグナルによる腫瘍拒絶 腫瘍拒絶時の免疫応答では、生体内においてはTh1細胞がCTLの活性化を促進することが知られている。私達は生体内におけるDNAM-1とTh1分化の関係ならびに免疫監視機構への役割を解析する目的で、DNAM-1リガンドを強制発現した腫瘍をマウスに接種し、解析を行った。その結果、DNAM-1リガンドを強制発現した腫瘍を接種すると、腫瘍抗原特異的なCTLが誘導され、腫瘍の拒絶が促進された。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)