Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
モルモットおよびCD1トランスジェニックマウスを用い、抗酸菌脂質に対するグループ1CD1(CD1a、CD1b、CD1c)依存的免疫応答の解析研究を展開した。まず、BCG接種モルモットから脾臓T細胞を採取し、モルモットCD1分子(CD1b1、b2、b3、b4)をトランスフェクトしたモルモット線維芽細胞を標的細胞として細胞傷害試験を行ったところ、BCG由来脂質抗原を特異的に認識して活性化されるCD1b2、b3あるいはb4拘束性キラーT細胞の存在が明らかとなった。また、BCG接種モルモット血清中には、接種後4週をピークとして抗BCG脂質抗体が産生されることを見出した。このことから、BCG接種によつて、BCG脂質に対する細胞性応答ならびに液性免疫が誘導されることが初めて実証された。一方、ヒトCD1Cゲノム遺伝子を単離し、それを導入したトランスジェニックマウスを作製した。このマウスでは、ヒトと同様、樹状細胞においてCD1c蛋白の特異的な発現が見られることを確認した。無刺激CD1Cトランスジェニックマウスの脾臓マクロファージはCD1C蛋白を発現しないが、BCG接種CD1Cトランスジェニックマウスにおいては、CD1c蛋白の発現が顕著に誘導されることを見出した。このことから、微生物感染に伴って、生体内では樹状細胞とマクロファージがCD1分子を表出し、脂質特異的免疫応答の誘導を担っていることが示唆された。
All 2007 2006 2005
All Journal Article (3 results)
Current Topics in Microbiology and Immunology (印刷中)
Vaccine 24・29-30
Pages: 5700-5707
Biochemical and Biophysical Research Communications 337巻2号
Pages: 452-456