Project/Area Number |
17047037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
北村 大介 東京理科大学, 薬学部, 教授 (70204914)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥9,600,000 (Direct Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 免疫学 / シグナル伝達 / 抗原受容体 / 免疫記憶 / 形質細胞 / 胚中心 / 免疫応答 / 感染症 / 癌 / B細胞 / アダプター蛋白 / プラズマ細胞 |
Research Abstract |
B細胞抗原受容体(BCR)シグナル伝達因子であるBASH (BLNK/SLP-65)を欠損するC57BL/6マウスでは、T細胞依存性免疫2次応答および記憶応答が正常マウスに比べ亢進していることを見出した。この現象のメカニズムを解明することにより、免疫応答制御機構を理解することが本研究の目標である。 1)NP-CGGで免疫後、BASH欠損マウスではNP結合性非胚中心B細胞の割合が正常マウスと比較して2〜3倍に増加していた。したがって、BASH欠損マウスではT依存性抗原に対する1次免疫応答のピーク時において、抗原特異的記憶細胞の増加が亢進していることが示唆された。 2)CD40L・BAFFを導入したBalb/c 3T3細胞上で抗IgM抗体とIL-4の存在下にB細胞を培養すると、胚中心B細胞の表現型を示すIgG/E陽性B細胞が高率に長期に増殖することを見出した。また、RAG欠損マウスへの移植実験から本培養系に記憶前駆細胞が存在することが証明された。この系で培養したBASH欠損IgG1陽性B細胞は抗IgG抗体刺激による増殖およびプラズマ細胞への分化が亢進していた。 3)BASHをノックダウンしたIgG陽性B細胞株(BASH-kd)を作製した。この細胞では抗IgG抗体刺激によるPLCγ2やPKCβ2の潜性化は減弱していたが、逆にIKKの活性化が亢進していた。以上より、IgGの下流ではBASHはNF-KB活性化経路を抑制し、細胞生存を負に制御する働きをもつと思われる。 4)BASHと結合する膜蛋白質BNAS1を同定した。BASHとBNAS1は互いのロイシンジッパーを介して結合した。BNAS1欠損DT40細胞を作製して解析した結果、Mek, ErkによるElk1活性化をBNAS1がJnkを介して負に制御することを見出した。 5)BASH欠損プレB細胞はIL-7によるin vitro増殖反応が正常細胞と比べて著しく高い。BASH欠損pre-B白血病細胞株を用いた解析から、BASHがJakキナーゼおよびSTAT5の活性化を抑制し、IL-7受容体シグナルによる細胞増殖を負に制御していることが分かった。同様の機構が胚中心B細胞でも働いているのか今後調べたい。
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