Project/Area Number |
17048029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
辻 暁 兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 助教授 (60227387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木澤 仁 兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 助教授 (40192380)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 固体NMR / ホスホリパーゼC-δ1 / 細胞内情報伝達系 / PHドメイン / 脂質二十膜 / 膜表在性蛋白質 / 脂質二重膜 |
Research Abstract |
細胎内情報伝達系に含まれる膜表在性蛋白質、ホスホリパーゼC-δ61(PLC-δ1)の脂質膜結合ドメインであるPHドメインについて、脂質二重膜の脂質組成、膜構造等の変化に対応するPLC-σ1の構造変化を、固体NMR分光法とベシクル共沈殿法を用いて解析した。脂質二重膜ベシクル中に、中性脂質であるホスファチジルコリン(PC)とともに、酸性脂質(ホスファチジルセリン(PS))が20%共存しているとき、PSを含まない脂質膜表面で誘起されるPHドメインの立体構造変化が抑制されることが見いだされた。また、ベシクル共沈澱法によりPHドメインと脂質膜中の結合基質、ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸(PIP2)の解離定数を評価したところ、PSの共存により解離定数の増加が見いだされた。これらの事より、脂質膜上でPLC-σI PHドメインのβ5/β6ループに含まれる両親媒性α-ヘリッックスと中性脂質膜表面との相互作用により誘起される構造変化が、PIP2特異的結合サイトを介した膜結合とは異なる補助的な脂質膜結合機構としてPH-ドメイン-脂質膜間の結合親和性に寄与しており、脂質膜組成に依存してPHドメイン-PIP2間の結合能を変化させる調節機構として機能することが示唆された。また、両親媒性α-ヘリックスと中性脂質膜表面との相互作用による構造変化は、脂質二重膜構造を持つMLV、SUV表面では生じるが、PHドメインがドデシルホスホコリン中にPIP2を可溶化したミセルに結合した際には見いだされず、構造変化の誘起に脂質二重膜界面が不可欠な役割を果たしていることが明らかになった。
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