ナノテクノロジーを駆使したインスリン依存性糖輸送システムの統合的解析
Project/Area Number |
17049003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神崎 展 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (10272262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 英明 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (50318804)
根建 拓 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (50375200)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | ナノ蛍光粒子 / 単一分子観察 / インスリン / 脂肪細胞 / GLUT4 / 小胞輸送 / 視覚化技術 / 顕微鏡 / 糖輸送 / ナノ技術 / 1分子イメージング / FRET |
Research Abstract |
蛍光ナノ粒子Q-dotで標識可能な遺伝子改変型GLUT4 (myc-GLUT4-ECFP)を恒常的に発現する培養脂肪細胞を用いて、Q-dotによりGLUT4分子を標識し、インスリン刺激に依存したGLUT4分子挙動の変化を1分子レベルで正確にとらえ生物物理学的に解析した。 共焦点顕微鏡を用いて、GLUT4貯蔵エンドソームからの運搬過程について、インスリンの効果と細胞分化に伴う変化を解析した。 【実績1】(1)インスリン刺激がないとGLUT4分子自体が「何らかの未知の機構」によりGLUT4貯蔵エンドソームに抑留されていること。(2)一方インスリン刺激により、活発に挙動するGLUT4分子(およびGLUT4含有小胞)が増加すること(GLUT4分子の抑留からの解放)。(3)そして、これらのGLUT4分子挙動制御系は細胞分化に伴い成熟していくこと(インスリン反応性ナノシステムの細胞分化に伴う成熟)をはじめて明らかにした。 全反射顕微鏡をもちいて、GLUT4小胞が最終的に膜融合する過程について、インスリンの効果を解析した。 【実績2】インスリンの刺激により、(1)GLUT4小胞の細胞膜への接近の確率が約3.75倍に増加すること、(2)さらに飛来したGLUT4小胞が細胞膜直下(あるいは細胞膜に)停留する時間が数倍に延長されることを明らかにした。これまでとらえることができなかった微細な生命反応(GLUT4分子挙動の制御)を最先端のナノ材料と視覚化技術により高精度で解析することに成功した。そして、インスリン受容体シグナルの作用点として、少なくとも2カ所(GLUT4貯蔵庫からの放出と開口放出前の繋ぎ止め過程)存在することをはじめて明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)