核内脂質シグナル及び核移行蛋白質の可視化システムを用いた細胞周期制御機構の解明
Project/Area Number |
17050017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
白井 康仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (60263399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
上山 健彦 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (80346254)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 可視化 / 共焦点顕微鏡 / シグナル伝達 / 脂質 / 蛋白質 |
Research Abstract |
本研究では、脂質関連酵素であるプロティンキチーゼ(PKC)及びDGキナーゼ(DGK)の核移行と核内脂質動態に着目し、各キナーゼの核移行と核内脂質シグナルとを同時に可視化することにより、両酵素の核移行メカニズム及び核内脂質動態との関連を明らかにすることを目的に研究を行った。 本年度は、GFP融合DGKαを用いて 1)核と細胞質をシャトルすること、 2)DGKαの核移行にもC1ドメインが関与していること、 3)DGKαの核外移行は、血清及び成長因子によって促進されること、 4)DGKαの核外移行にチロシンリン酸化が関与していること、 5)cAbl及びSrcがこのチロシンリン酸化に関与していることも明らかにした。 さらに、核内脂質動態イメージングのために、DGと特異的に結合すると期待されるC1 domainに核局在シグナル(NLS)及び蛍光蛋白質を融合させたGFP-NLS C1 domainと、同様に核内フォスファチジン酸(PA)を検出するためRafキナーゼのPA結合ドメインとYFP (YFP-RafPAB)の融合蛋白質を作製した。それぞれの局在及び細胞分裂への影響を調べたところ、 6)GFP-NLS C1 domainは核膜及び核小体に局在した。 7)一方、YFP-RafPABは細胞質に網目状に存在した。これは、RafPABがPAだけではなくカルジオピン(CalLP)にも結合するので、ミトコンドリアのCalLPと結合したものと推測された。そこで、YFP-RafPABにもNLSを導入したところ(YFP-NLS-RafPAB)、 8)核膜及び核小体に局在した。 9)また、YFP-NLS-RafPABを強発現させると核分裂に障害が生じた。 これらのことは、核内には核膜以外にも脂質が存在している可能性と、核内脂質が細胞周期に重要な働きをしていることを示唆していた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)