アミロプラスト分化/脱分化が支配する植物の環境適応と生長制御
Project/Area Number |
17051003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 秀幸 東北大学, 大学院生命科学研究科, 教授 (70179513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 豊 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助手 (00342858)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | アミロプラスト / MIZKUSSEI / MIZドメイン / シロイヌナズナ / 水分屈性 / 突然変異体 / 伸長方向制御 / 環境応答 / オーキシン / 回旋転頭運動 |
Research Abstract |
本研究は、根の水分屈性分子機構をオルガネラ動態との関連で明らかにし、植物が水環境の変化に環境適応するメカニズムを理解する基盤を構築することを目的としている。 これまで水分屈性の発現に必須のMIZ1は、色素体移行シグナルを有するタンパク質をコードする新規の遺伝子であり、根冠のコルメラ細胞に発現し、水分屈性の初期応答において水分勾配感受かシグナル伝達に機能する可能性が示された。そこで、MIZ1の機能およびMIZ1とオルガネラとの関係を明らかにするために、MIZ1にGFPを融合させたコンストラクトを野生型に導入した形質転換体の作出を行った。さらに、MIZ1により制御を受ける分子を探索するために、DNAマイクロアレイ解析を行い、その結果を解析中である。 また、miz1とともに単離した水分屈性欠損突然変異体のmiz6は、水分勾配に応答して負の水分屈性を示す。このmiz6について、マップベースクローニングによって変異原因遺伝子候補を見出し、次に、miz6突然変異体に野生型MIZ6を導入した相補性試験により、変異原因遺伝子を同定することに成功した。このMIZ6は小胞輸送に関わるタンパク質をコードしており、さらに、小胞輸送阻害剤の処理によって水分屈性の発現が阻害されることがわかった。MIZ6についてもGFPを融合させた形質転換体を作成し、その局在と動態を解析中である。 さらに、シロイヌナズナでは、水分屈性に伴って重力感受に機能するアミロプラストが退化する。その意義は不明であるが、それによって重力屈性が低下し、水分屈性が強く発現するものと考えられている。今回、実際に根を水平において重力刺激を強く与えると、垂直においた根に較べて、このアミロプラスト退化が促進され、水分屈性が重力屈性に打ち勝って発現するために、より重力感受を低下させるような仕組みの存在が示唆された。一方、このアミロプラスト退化は、miz1、miz6突然変異と無関係に起こることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)