環境適応過程における液胞ダイナミクスおよび液胞タンパク質の輪送メカニズムの解明
Project/Area Number |
17051017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 雅彦 京都府立大学, 人間環境学部, 助教授 (20283575)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | SNARE / 先端成長 / 細胞内小胞輸送 / 液胞輸送 / TGN / 根毛 / GFP / シロイヌナズナ / 極性輸送 / 極性確立 |
Research Abstract |
ポストゴルジから液胞への輸送経路に関与するSNARE分子の解析 TGNに存在するSNARE分子Syp41および液胞膜SNARE分子AtVam3のGFPおよびRFP融合型タンパク質を自身のプロモーターの制御下で発現するトランスジェニックシロイヌナズナを作成した。現在これらのトランスジェニック植物体を用いてTGNから液胞膜へのタンパク質輸送経路の詳細な解析を進めつつある。 また、液胞膜に存在するR-SNARE分子であるVAMP712,VAMP713のノックアウトを作成し、表現系を観察したが、今のところ目立った表現型は観察されていない。現在VAMP712とVAMP713の二重変異体を作成中である。Syp41のノックアウト株の表現系も今のところ観察されていない。 シロイヌナズナ細胞膜局在型SNAREの組織特異的発現の実態 昨年までの培養細胞系における解析の結果、細胞膜は他の細胞内小器官に比べ多くのSNAREが局在する事が明らかになった。本年度はこの点に着目し、細胞膜局在性Qa-SNARE9種に関して以下の実験を行った。SNARE遺伝子の開始コドン直前にGFP遺伝子を挿入したauthentic-promoter制御発現コンストラクトを作製し、これを導入したトランスジェニック植物ラインを確立した。蛍光顕微鏡による組織別発現解析の結果、細胞膜上のSNARE分子は、全組織に均一に発現しているのではなく、組織別に発現様式の違いが観察され、SNARE分子ごとに組織別に高度に発現が制御されていることが明らかとなった(図)。このことは、植物細胞が、組織別あるいは発達段階別に、細胞膜への輸送をSNARE分子の発現によって精密に制御していることを強く示唆している。 また、SYP123は、根毛に特異的な発現を示すSNARE分子であること、更にSYP123のノックアウト植物は根毛の伸長が著しく阻害されることが明らかとなった。このことから、SYP123は根毛の先端成長に関係するSNARE分子であることが示された。現在、花粉特異的に発現している細胞膜局在性SNAREである,SYP124についても、花粉管の伸長との関連を調べている。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)