ヘルペスウイルス感染による宿主DECODE回路の制御
Project/Area Number |
17054001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤室 雅弘 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (20360927)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | SUMO / シグナル伝達 / プロテオーム / DECODE / 転写 / ELL |
Research Abstract |
KSHVが発現する潜伏期核抗原(LANA)は、KSHVが関与する全ての悪性腫瘍で強い発現が観察され、宿主のがん化を誘導する。また、LANEは、そのN末端側で宿主染色体と結合し、C末端側でウィルスDNAと結合することで、ウィルスDNAの維持・複製を行う。我々は、LANAの結合蛋白質としてELL(Eleven Lysine-rich Leukemia)、Ubc9、SUMO1を向定している。ELL遺伝子は急性骨髓性白血病で転座を起こしているがん遺伝子である。ELL蛋白質はRNA polymerase IIの転写伸長活性の促進や、p53のアポトーシス活性の抑制に関与している。 本研究では、LANAの共発現によりELLの翻訳後修飾が促進されることを見出したので、この翻訳後修飾について解析を行なった。KSHV感染PEL細胞、ウイルス非感染B細胞、EBV感染B細胞のELLの翻訳後修飾を解析した結果,PEL細胞において約40%の内在性ELLが翻訳後修飾を受けていた。次に、過剰発現系によるSUMO1化アッセイの結果、LANAの共発現依存的に、ELLのSUMO1化が強く促進されることが明らかになった。また、LANAとELLの各種欠失変異体を用いて両者の結合様式を解析した結果、LANAの1043〜1147アミノ酸の領域、ELLの61〜376アミノ酸と494〜618アミノ酸の領域が両者の結合に重要であることが明らかになった。さらに、ELL結合部(C末端側領域)を欠失させたLANA変異体ではELLのSUMO1化促進は観察されなかった。以上の結果から、LANAはELL、Ubc9及びSUMO-1をリクルートするプラットフォーム分子、つまり、SUMO1リガーゼとして機能すると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)