Project/Area Number |
17054048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
浅原 弘嗣 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 部長 (70294460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 徳 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 流動研究員 (80392489)
味八木 茂 国立成育医療センター(研究所), 移植外科研究部, 流動研究員 (10392490)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 再生医学 / 骨成長 / 転写因子 / 発生・分化 |
Research Abstract |
近年、DNAとヒストンの複合体であるクロマティンとその制御ファクターによるエピジェネティックな遺伝子発現調節が、発生を制御する重要な因子として注目されている。本研究は、クロマティン蛋白であるHMGB-1(High mobility group box protein)が、同時に肥大軟骨細胞より細胞外へ分泌される知見から、HMGB-1の未知の機能を解明し、内軟骨性骨化メカニズムと核内クロマティン蛋白質の新たな機能を明らかにすることを目的とする。これまでの我々の研究により、以下の結果が得られた。HMGB-1欠損マウス胎仔の解析より、軟骨成熟により内軟骨性骨化の始まる胎生16日において外観的に四肢の短小を認めた。その骨格形成に及ぼす影響を詳しく検討した結果、骨芽細胞への分化は認められず、内軟骨性骨化に影響を与えることを発見した。正常マウス胎仔の四肢におけるHMGB-1の免疫染色の結果、軟骨増殖層では発現が認められないが、前肥大層から肥大層にかけては、その顕著な発現を認め、その局在の多くは細胞質内であった。核内蛋白であるHMGB-1が核外細胞質内、さらには細胞外にも移行し、成長因子として作用、その血管誘導能がある可能性を見出した。正常マウス胎仔の長管骨器官培養により、その培養上清中にHMGB-1が分泌されていることを確認した。現在、in vitro系を用い、軟骨細胞内における局在の変化による影響、軟骨・骨芽細胞への分化への影響、野生型マウスとHMGB-1ノックアウトマウスの骨髄より単離した間葉系幹細胞細胞を用いて、骨芽細胞、軟骨細胞へ分化誘導することによりHMGB-1の分化能に対する影響を解析中である。我々のデータから、HMGB-1の、骨分化(内軟骨性骨化)に対する成長因子としての重要な役割が推察される。
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