Budget Amount *help |
¥31,300,000 (Direct Cost: ¥31,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥8,300,000 (Direct Cost: ¥8,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥9,300,000 (Direct Cost: ¥9,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥8,800,000 (Direct Cost: ¥8,800,000)
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Research Abstract |
構造規則性の生体高分子であるDNAは、側鎖にリン酸基を有するポリアニオンであり、カチオン性の電荷輸送材料や発光材料などを静電的に担持することができる。また、環境への負荷が少ないという利点から様々な工業的な利用方法が現在検討されている。我々は、導電性高分子であるポリアニリン(PAn)とDNAを種々の方法で複合することにより、水溶性のDNA/PAn高次組織体を生成し,その特徴について検討を行ってきた。本研究では、DNAとPAnを組織化する際の条件が組織体構造に及ぼす影響を検討するとともに組織体におけるDNA、PAnの構造を明らかにした。具体的には組織体調製時の熱処理によりさらに熱処理によってDNA/PAn組織体の構造規則性が高くなり、PAnもDNAのらせん構造を大きく反映したようならせん構造をとることがわかった。また、それに伴って相互作用形態も変化することが明らかとなった。また組織体の構造規則性が増すことでpHや熱に対する環境安定性も増すことが明らかとなった。一方で,DNA組織体単分子レベルでの機能を評価する目的でDNA/Ru(bpy)_3^<2+>組織体を電極間に単分子配向させ,その構造をAFMで観察するとともに電気物性測定を行った。電極間配向の条件を精査することで,組織体単分子レベルでの電極間の橋渡しに成功し,光機能材料であるRu(bpy)_3^<2+>を組織化した系では,DNA単体に比べ高い電気伝導特性が得られた。構造規則性を持つDNA組織体の創製と機能化に成功し,将来の光電機能分子ワイヤーに関する基礎知見を得た。
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