古代パルミラの葬制の変化と社会的背景にかかわる総合的研究
Project/Area Number |
17251008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 海外学術 |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
西藤 清秀 Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture, 調査研究部, 研究員 (80250372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 隆康 奈良県立橿原考古学研究所, 所長 (30025035)
中橋 孝博 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (20108723)
濱崎 一志 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (00135534)
吉村 和昭 奈良県立橿原考古学研究所, 埋蔵文化財部, 主任研究員 (10250375)
石川 慎治 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (50374971)
篠田 謙一 国立科学博物館, 人類研究部, 室長 (30131923)
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Project Period (FY) |
2005 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥28,340,000 (Direct Cost: ¥21,800,000、Indirect Cost: ¥6,540,000)
Fiscal Year 2007: ¥9,360,000 (Direct Cost: ¥7,200,000、Indirect Cost: ¥2,160,000)
Fiscal Year 2006: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥9,880,000 (Direct Cost: ¥7,600,000、Indirect Cost: ¥2,280,000)
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Keywords | パルミラ / 家屋墓 / 三次元計測 / アクロテリオン / 壁龕 / 棺棚 / 城壁 / 乳児墓 / 北墓地 / 3次元スキャニング / 東南墓地 / 地下墓 / 塔墓 / 修復 / 葬送用彫像 / 家族墓 / DNA / ヤルハイ |
Research Abstract |
昨年度から発掘調査を実施しているパルミラ北墓地129-b号墓という家屋墓の継続調査を実施した。調査の内容は基壇西南部の発掘、崩壊石材の三次元計測と計測後の石材移動である。以下はその成果を列挙する。 1.129-b号墓は、一辺12.5mの正方形の平面形を有する家屋墓である。 2.屋根は切妻で基壇上部より11.5mの高さである。 3.屋根にはアクロテリオンが取り付けられていた可能性がある。 4.入口は西側に設けられ、台形を呈した階段が取り付く。階段は12段からなり、長さ6.72m、幅6.76m、高さ2.12mである。各踏み石は高さ16cm、奥行36cmである。 5.3箇所の壁龕(疑似窓)が各壁に設けられている。 6.壁材は内外面とも視覚を意識した精緻な調整がおこなわれており、このような調整が施されていた箇所には、内装施設は付設されていなかった。 7.埋葬施設としての棺棚は、基壇下に設けられている。さらに付加的な成果として以下の2点が明らかになった。 1.後世に城壁を建造する際に階段の石材を一部剥がした後に、盛土をおこないスロープを造っている。 2.城壁を建造した際、乳幼児墓を設けている。 以上の結果、129-b号墓は、現在までパルミラで知見されている家屋墓とは異なるタイプの構造を有していることが理解できる。しかし、その詳細は今後の調査によってさらに明らかになると考えている。それによってパルミラの葬制の変化を墓の構造と埋葬施設に関わるパルミラ人の観念について考えることができる。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)