Project/Area Number |
17540142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有澤 真理子 東北大, 情報科学研究科, 助教授 (50312632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 茂 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80183028)
大西 匡光 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10160566)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,710,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2007: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 積分偏微分方程式 / 粘性解 / 数理ファイナンス / 平滑化作用 / エルゴード問題 / ホモジェニゼイション / 非線型積分偏微分方程式 / 最適制御 / レヴィー過程 / ジャンプ付株価モデル / 粘性解理論 / 社会科学の数理モデル / 数値解析 |
Research Abstract |
数理ファイナンスのオプション価格付け問題に現れるジャンプ付確率過程について考察した。特に、ジャンプ付確率過程に対応する積分偏微分方程式に関して、以下の研究をした。第一に、この方程式を適切に扱うために前年度導入した粘性解について、解の比較定理の証明を訂正した。(Annal.de I.H.P.Anal.Nonlin.Vol24-1,Jan.-Feb.(2007),pp.167-169.)積分方程式に含まれるレヴィー作用素の密度関数が特異的な場合、偏微分方程式に対して確立された理論があてはまらず、その難点を克服するために、Jensenの定理とAleksandrovの定理という凸解析の結果に立ち戻る必要があることがわかった。更に、この訂正によって、ジャンプ付確率過程のジャンプの大きさが場所によって異なる場合には、積分偏微分方程式には未だ技術的困難があることもわかった。第二に、新しく導入された粘性解の枠組みで、積分方程式の解の一様ヘルダー連続性を調べた。次の3通りの結果を得た。1.空間一次元の場合、積分偏微分方程式の中のレヴィー作用素は、積分密度関数が特異になればなるほど、二階一様楕円型偏微分作用素に近い平滑化作用を持つ。2.空間次元が二次以上の場合、レヴィー作要素と二階一様楕円型偏微分作用素の和は積分密度関数の特異性によらず、二階一様楕円型偏微分作用素と同じ平滑化作用を持つ。3.空間次元が二次以上で、偏微分作用素が退化楕円型である場合、方程式に零次項を加えると、その解は零次項の係数の逆数に比例した平滑性を持つ。以上3通りの結果より、すべての空間次元で、たとえ偏微分作用素が退化していても、レヴィー作用素の積分密度関数の特異性が十分高ければ、方程式に対応するジャンプ付確率過程はエルゴード性を持つことがわかった。この結果は、Proceedings of the 6th RITS Symposium on "Stochastic Processes and Applications to Mathematical Finance"(Ed.S.Ogawa, J.Akahori, S.Watanabe),World Scientifics,(2007)に発表された。
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