Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
近年,化石燃料の枯渇対策や、温室効果ガスの排出抑制の観点から,より効率の良い燃焼の実現が非常に重要な課題となっている.そのためには,燃焼状態の詳細な計測及び制御が必要不可欠であるが、全ての化学種の濃度分布を同時に計測することは不可能であり,直接数値解析のデータベースを利用した推定方法を用いることで,燃焼場の詳細を解析しようとする研究が多く行われている.しかし,実際の複雑な燃焼場で厳密な直接数値解析を行うには,非常に大きな計算資源が必要であり,実質的には不可能に近い.そこで,化学反応を簡略化したモデルを用いた推定方法が用いられることが多い.研究代表者は,より簡便な数値解析方法で十分有効なデータベースを構築することを目的とし,最も一般的な化学反応モデルの一つである火炎片モデルを対象に,火炎片モデルに用いられている個々の仮定に着目し,各々が得られるデータベースに与える影響の詳細を明らかにすることを試みた.本研究では,物質の拡散係数の違いに焦点を当て,拡散係数の取り扱い方の違いが得られるデータベースに与える影響の詳細を比較検討することを目的とし,メタンを空気で燃焼させた場合と,酸素付加で燃焼させた場合のデータベースを比較検討した.三種の数値解析手法で火炎片ライブラリを構築し,LESの保存スカラー場にマッピングすることで予測精度の比較を行い,次の結論を得た.火炎片モデルの前提である拡散係数の同一視は妥当である.混合分率ξは,主要化学種の濃度によって決定されるため,平衡計算による火炎片ライブラリを用いた場合,若干制度は下がるが,本質的に間違いではない.但し,微量化学種の予測精度は低い.各科学種の拡散係数は,火炎片ライブラリに影響しない.酸素付加燃焼を行うと,拡散係数の違いの影響はより顕著となり,火炎片ライブラリの構築には注意が必要である.
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