Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
光化学系1複合体は14サブユニットから構成されるコア複合体とLHCIと呼ばれるアンテナ複合体から構成される超分子複合体である。この複合体が合成されるには,数多くのサブユニットの分子集合が起こらなければならないが,その分子機構は不明である。さらにこの分子集合を介添えする分子シャペロンの存在が期待されるが,その解明も大きく遅れている。 本研究では光化学系1複合体の分子集合装置を精製し,そのサブユニット組成を明らかにし,分子集合過程を解明することを目的とした。そこで注目したのは,緑藻クラミドモナスで光化学系1複合体の分子集合に必須である葉緑体遺伝子にコードされたYcf4が形成する大きな複合体で,光化学系1複合体の分子集合装置であると期待される。このYcf4を含む複合体をアフィニティークロマトグラフィーで精製し,そのポリペプチド組成をアミノ酸シークエンサーもしくは質量分析機で解析した。その結果,Ycf4の他にレチナール結合タンパクであるCop2と光化学系1複合体のサブユニットのPsaFの他にMASAP(mitochondrial ATP synthase associated protein)が見出された。Cop2の機能に関しては,RNAiによりknock-downした形質転換株を用いて解析を進めている。 また,多段階的に進行すると考えられる光化学系1複合体の分子集合における分子集合中間体の解析を進めた。ショ糖密度勾配超遠心法により,分子集合の最終段階の複合体を同定することに成功した。さらに,光化学系2のアンテナ複合体であると考えられていたCP26,CP29,LHCII-TypeIIが,ステート遷移に伴い2つの光化学系間を移動することを明らかにした。
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