野生イネ完全長cDNAライブラリーの解読と日本晴情報との比較ゲノム解析
Project/Area Number |
17580011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
門脇 光一 農業生物資源研, 研究員 (60355724)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 野生イネ / cDNA |
Research Abstract |
Oryza nivaraの葉緑体全ゲノム構造を決定し、そのゲノム構造とO.sativa日本晴の構造と比較してきた。その中で、挿入・欠失タイプの変異を多く発見した。変異の大きな順に3領域(8K、57Kおよび76K)の多型を調べた結果、8Kでは69bpの挿入・欠失、57Kは6タイプ(57K-1〜6)の挿入・欠失、76KではO.nivaraの2アクセッションで22bpの挿入・欠失がそれぞれ認められた。これら3領域のlength polymorphismにより、用いたアクセッションを計8タイプ(A〜H)に分類することができた。さらに、57K-4〜6に認められる塩基置換(TTまたはAA)を考慮したタイプ(A、B、C、D-AA、D-TT、E、F-AA、F-TT、G-AA、G-TTそしてH)が同定された。殆どのAAゲノムを有する野生イネの葉緑体ゲノムはType Dであることから、このタイプが祖先タイプであると示唆された。インディカの葉緑体ゲノムは主に4タイプ(D-AA、G-AAそしてG-TT)に、ジャポニカのそれは3タイプ(D-TT、F-AAそしてF-TT)に多く属していた。一方、祖先種とされる野生イネO.rufipogonの葉緑体ゲノムは4タイプ(D-AA、D-TT、G-AAおよびG-TT)にそれぞれ属した。また、O.nivaraの葉緑体ゲノムは、5タイプ(D-AA、E、G-AA、G-TTおよびH)にそれぞれ属した。これらの結果、野生イネの葉緑体ゲノム3領域において既に多型が存在することが示された。よって、4タイプ(D-AA、D-TT、G-AAおよびG-TT)のO.sativa、は少なくとも同じタイプを有する野生イネから由来した可能性が高い。Type F-AAまたはType F-TTを有するO.rufipogonは現在までのところ見つかっていないが、今後の探索に期待したい。また、日本晴はType F-AAを有していた。このタイプに最も遠縁の葉緑体ゲノムはType G-TTであると類推され、W0120アクセッションを日本晴に最も遠縁のO.rufipogonとして完全長cDNAライブラリーの作成に用いた。得られたcDNA塩基配列を網羅的に決定しており、順次日本晴配列との相同検索を行なっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)