ASK1キナーゼによる病原体感染ストレス応答シグナルの活性化と生体防御機構
Project/Area Number |
17590054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松沢 厚 東大, 薬学研究科(研究院), 助手 (80345256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一條 秀憲 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (00242206)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 自然免疫 / 活性酸素 / ストレス応答キナーゼ / シグナル伝達 / Toll-like受容体 |
Research Abstract |
自然免疫シグナルは、病原体パターン識別受容体TLR及びアダプター分子群の多様性によってその特異性が決定されることが明らかとなってきたが、それらの下流シグナルの特異性については不明である。今回我々は、ASK1-p38MAPキナーゼ系が、哺乳動物の自然免疫システムにおいて重要な役割を担っており、特にASK1はTLR受容体群の中でもTLR4下流での特異性が高いことを、ASK1欠損マウスを用いて証明した。マクロファージ系細胞では、ASK1はTLR4リガンドのLPS(lipopolysaccharide)によって強く活性化され、TLR2リガンドであるPGN(peptidoglycan)などでの活性化は非常に弱い。ASK1欠損マウス由来の樹状細胞や脾細胞では、各種リガンド刺激の中で、LPS刺激によるサイトカイン産生が特異的に抑制され、同時にp38の活性化が消失していた。一方、PGNによるp38の活性化はほぼ正常であり、ASK1-p38経路はTLR4に特異性が高いと考えられた。このLPS刺激特異的なASK1-p38経路の活性化は、各種抗酸化剤によって著しく抑制されたことから、TLR4シグナルの下流において、おそらく活性酸素種を介してASK1-p38経路の活性化が増強されていることが示唆された。また、TLRシグナル下流のアダプター分子TRAF6がASK1とLPS刺激依存的に結合し、この結合は各種抗酸化剤によって著しく抑制された。実際TRAF6欠損細胞ではLPSによるASK1活性化が著しく減弱していた。さらにLPS誘導のIL-6などのサイトカイン産生を各種抗酸化剤は有意に抑制した。従って、LPS特異的な活性酸素産生を介したTRAF6-ASK1-p38経路の活性化が、TLR4シグナルにとって重要であると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)