終末期がん患者の生きる力を育むスピリチュアルケアの探求
Project/Area Number |
17592275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Clinical nursing
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
射場 典子 聖路加看護大, 看護学部, 助教授 (00258980)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,710,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2007: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | スピリチュアルケア / ホスピスケア / 緩和ケア / 終末期看護 / 終末期がん患者 / 患者-看護師関係 |
Research Abstract |
本研究は、看護師の語りを通して、終末期がん患者に提供されるスピリチュアルケアを言語化し、そのケアの技とそれを成立させうる要因について探求しようとするものである。 今年度は、昨年度に引き続き、参加観察とインタビューを実施した。 研究協力者は、緩和ケア病棟に勤務し、プライマリーナースとして終末期にあるがん患者を受け持っている看護師6名であった。 6名の看護師の緩和ケア病棟での経験年数は半年から5年、看護師としての経験年数はおよそ5年から15年であった。1名を除いた全員が自らの希望で緩和ケア病棟に就職していた。1名は病棟移動という形で管理者より勧められ、自分の意思で緩和ケア病棟に移動していた。また、全員がデータ収集時にプライマリーナースとして終末期にあるがん患者1名以上を担当し、ケアを行っていた。インタビューはできるだけケア場面の参加観察を実施した後にケア場面を想起しながら、話を進めるようにした。インタビューと参加観察は、一人の研究協力者につき、3〜4回実施したが、最終のインタビューは担当していた患者が死亡した後に実施した。それぞれの看護師が患者を受け持っていた期間は、約1ヶ月から半年にわたっていた。 インタビュー時に、研究協力者によって語られた「看護師自身の生と死の取り組み」は、個人の内面的な生と死への取り組みに留まらず、患者のケアそのものへ繋がる広がりのある内容であった。 本研究において、現在までに明らかになったことは、以下の通りである。 1.今回のインタビューで明らかになった看護師自身の生と死の取り組みには、【他者の死などを契機にして「死」を考える】、【人が生きることへの問いに何らかの答えを見出す】、【看護をする自分として日々を営む】という体験が含まれていた。 2.看護師の語りを通して、改めてスピリチュアルケアとはどのようなものかを検討すると、それは単なるマニュアル的な技術として存在するものではなく看護師も生身の人間として「死」を自分自身のうちで先取って、存在の意味を問いつつ、ケアにあたり、さらにケアを通して成長していく過程であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)