本邦初のTRAPS患者の全国大規模疫学調査と診断基準の作成に関する研究
Project/Area Number |
17639011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
井田 弘明 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60363496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 良哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (30248562)
山村 昌弘 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (80252956)
田村 直人 順天堂大学, 医学部, 講師 (20227284)
熊谷 俊一 神戸大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00153346)
堀内 孝彦 九州大学, 大学病院, 講師 (90219212)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | TRAPS / 周期熱 / TNFα / TNFR1 / 筋膜炎 / Tacrolimus(FK506) |
Research Abstract |
大規模疫学調査 1)診断ガイドライン作製に向けての解析結果 全国の著名な小児科専門医や膠原病専門医あるいは不明熱を専門に扱う医師14名を分担研究者としてその協力のもと、本邦で初めてTRAPS患者の大規模疫学調査を実施した。平成18年2月末現在、TRAPS患者のデータベースに全国から19名登録があった。個々の症例につき、TRAPS患者のデータベースを構築し、診断までにどの検査が必要か検討した。解析の結果、全例不明熱の家族歴がない孤発例であった。2例に筋膜炎の合併があった。診断のためには、少なくとも血清中のTNFα、可溶性TNFR1、可溶性TNFR2のデータが必要との結論に至った。また、診断には、遺伝子の突然変異の解析も必要であると考えられた。近年、TRAPSの疾患概念が変化しており、遺伝子の突然変異のない症例もTRAPSであると提唱されている。これまで信じられてきたTRAPSの周期熱の機序であるTNFR1分子のshedding異常が、minor populationであったことから、臨床症状と血清中のTNFα値上昇、および、熱を来す疾患の除外が診断に必要と考えられた。 2)治療ガイドライン作製に向けての解析結果 TRAPS患者の治療として、生物製剤を使用するべきか、ステロイド剤のみで経過を観察するか、さらなる検討が必要と考えられた。Monocytic fasciitis合併TRAPS症例では、Tacrolimus(FK506)がTNFα値を正常化させただけでなく、MRI上、筋膜炎も消退させたという報告があった。マクロファージを標的とした治療も今後検討する必要がある。以上のデータベースを国際共同研究機関(ヨーロッパの調査チームの代表Dr.McDermott、INFEVER代表者Dr.Touitou、米国の調査チームの代表(Dr.Kastner)へ報告し、今後の共同研究を企画する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)