Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
本研究の目的である、XMLデータを処理する際に、木構造を扱うようなプログラミングスタイルを維持しながらもメモリ消費量や処理速度を低下させないことを目指すLazyな処理手法において、昨年度までの実装では同じ木構造を重複して読んでしまうという欠点があり、その結果、XMLの木構造の深さが大きい時に他の方式と比べて速度が劣るという問題点があった。今年度は、この問題点を解決し、深さによらずXMLデータ処理を効率的に行える手法を提案、実装し、評価を行った。具体的には、木構造のうち、根から葉に至るパス上の、それぞれのレベルについて「次の要素」を指し示すカーソルを生成・保持することで記憶容量を節約し、さらに、すべてのカーソルが単一のファイルポインタ(Schemeのportオブジェクト)を共有することで、重複読み出しの問題点を解消することに成功した。最大ヒープサイズにおいてはこれまでの実装より性能が良くなっていること、さらに既存のScheme環境における技術であるSXMLやSSAXよりも性能が良いことを実験によって示しており、本課題の有用性が示せたといえる。この成果は、筑波大学大学院システム情報工学研究科修士論文「Lazyな手法を用いたScheme言語によるXMLデータ処理の効率化」として公表済みである。
All 2006 2005
All Journal Article (2 results)
情報処理学会第60回プログラミング研究会
110006242949
情報処理学会第55回プログラミング研究会
110004078728