Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
(1)ハードウェア化に適した新しい公開鍵暗号方式 EIGamalタイプの公開鍵暗号の解読の難性は離散対数問題の困難性を利用したものであり,安全性の確保のためには,元の数が大きな体Fpが用いられる。Lenstraは,整数qの体Fqの6次の拡大体Fq^6の元が,そのトレースをとることにより,2次の拡大体Fq^2の元で表現できることを利用した,新しい公開鍵暗号方式XTR(Efficient and Compact Subgroup of Trace Representation)を提案している。XTRでは,鍵の長さ,暗号文の長さを,安全性を同一に保ちながら,従来の公開鍵暗号の1/3に短縮できる。本研究では,整数qとして,3の奇数巾(q=3^<2k+1>)1を持いること,すなわち標数3の体を用いることにより,体Fqの6次の拡大体Fq^6の元が,そのトレースをとることにより,もとの体Fqの元で表現できることを見いだした。この標数3の体を用いるXTRでは,LenstraのXTRより,鍵の長さ,暗号文の長さをさらに1/2に短縮できる。さらに,標数3の体の実装に,三値論理を用いることにより,効率のよいハードウェア実装が可能なことを示し,ソフトウェア実装に比べ約100倍の高性能化が図れることを示した。 (2)完全CMOS動作する三値メモリ素子の考案と評価 上記ハードウェアを実現するために,CMOS動作する論理回路については,H18年度実績で示したように,Olson法を発展させたTG法を考案することにより解決できた。しかし,メモリについては完全CMOS動作をする三値メモリ素子が存在していなかった。「先に考案したCMOS動作をする三値インバータを基本要素として,マスター・スレーブ型の三値ラッチ,および三値スタティックメモリ素子を構成し,完全CMOS動作をすることを確認した。ハードウェア量を比較するため,9digit×9wordの三値メモリと,16bit×9wordの二値メモリを比較したところ,トランジスタ数で16パーセント程度の増加で収まり,配線量は1/2となることが判った
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