カオスに基づく擬似乱数を用いたスペクトラム拡散電子透かしシステム
Project/Area Number |
17650065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
香田 徹 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 教授 (20038102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大濱 靖匡 徳島大学, 工学部, 教授 (20243892)
實松 豊 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助教授 (60336063)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 暗号・認証等 / 確率論 / 感性情報学 / 情報通信工学 / 応用数学 / 電子透かし / 画像伝送 / 画像暗号化 / ストリーム暗号 / i.i.d.2値系列 / 楕円関数 / スペクトル拡散 / カオス力学系 |
Research Abstract |
音楽・映画といった著作物は、近年情報のディジタル化にともない、購入者による違法複製が極めて容易となった。しかも、爆発的に普及したインターネットとピアツーピアのアルゴリズム、その高い匿名性により違法な取引を助長し,制作者に深刻な被害をもたらしている。ディジタルコンテンツの著作権を守る情報セキュリティ技術の確立が急務である。コンテンツ自体に著作情報を埋め込む電子透かしが注目されているが、その中でも流通経路上での機密保全と著作権保護の両方を保証するものが望まれている。本研究では,スペクトル拡散技術のセキュリティ機能に着目した電子透かしを構成する。スペクトル拡散に利用するi.i.d.2値系列は,カオス力学系に基づき発生させる.本研究で提案する方式では、流通経路上での機密保全を意識して、無線通信時にコンテンツの信号と透かし情報を多重化して送信する.本研究では以下の成果が得られた.i.i.d.2値系列を得るための十分条件を与え、それが可換な有理関数写像であるヤコビ楕円関数写像を含む広いクラスの1次元写像で生成される実数値系列の独立性判定にも適用可能であることを明らかにした.また,楕円暗号がWeierstrass型楕円関数とその微分間の代数的関係式である平面曲線で規定されることに鑑み,ヤコビ楕円関数とその微分,2階微分間を規定する(x,y,z)-空間曲線とその上の力学系及び各軸の1次元射影写像を定義した.さらに,複素力学系であるLattes写像により得られる複素系列をリーマン球面に射影して得られる角度成分上の写像を定義した.その結果,これらの射影写像は上記の十分条件を満たすので,実数値軌道の2進展開はi.i.d.系列となることが明らかとなった.最後に,Weierstrass型写像から生成される3次元i.i.d.2値ベクトルにより,高精細なカラー画像用ストリーム暗号システムが実現できることを示した.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)