Project/Area Number |
17650137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 功一 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (50283875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 中枢神経 / 再生医療 / 細胞外マトリックス / キメラプロテイン / 細胞アレイ / 神経成長因子 / 自己組織化単分子膜 / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
中枢神経の再生のための人工ニッシェを構築するため、細胞外基質(ECM)や人工基材表面に結合できるドメイン、および、細胞の機能制御に働く機能ドメインからなるキメラプロテインを設計した。昨年度に引き続き、オリゴヒスチジンおよび上皮細胞細胞増殖因子(EGF)から構成されるキメラプロテインを調製し、オリゴヒスチジンを介して人工基材上に配向固定した。とくに、基材のベースとなる自己組織化単分子膜にオリゴエチレングリコール誘導体を混在させることでキメラプロテインの非特異的な吸着が抑制され、固定化EGFの効果を更に引き出すことに成功した。一方、ECMに対する結合ドメインを融合したEGFおよび毛様態神経栄養因子(CNTF)を調製した。EGFとコラーゲン結合ドメインとのキメラタンパク質を固定したコラーゲン基材上では神経幹細胞の分化が抑えられ、一方、CNTFとラミニン結合ドメインのキメラタンパク質を固定したラミニン上ではアストロサイトへの分化が有意に亢進した。これらの結果は、キメラタンパク質の固定化によって神経幹細胞の分化をコントロールしながら成育させる良好な環境が構築されたことを意味する。さらに本研究では、神経系細胞の生育状況を簡便かつ定量的に捉えるための分析プラットフォームを構築するため、1次元的なミクロストライプ状に細胞の形態を制御しながら培養するための基材を開発した。中でも、神経組織内の構造を模倣しながらアッセイが行えるよう、神経細胞とアストロサイトの相互作用を維持しながらそれぞれ思い通りの部位に望みの形態で培養するための基材を開発した。基材の作製にはマイクロコンタクトプリンティング法を利用して、それぞれの細胞を特異的に認識できる2種類の抗体分子を用い、それらをミクロパターン化することで目的を達成した。また、この技術はキメラプロテインを足場とする神経細胞の接着培養にも適用できることを示した。以上のように本研究では、キメラプロテインを利用した中枢神経再生ニッシェ構築にとって有用な情報を収集することができ、また、さらに基材の性能をハイスループットに定量分析するためのアッセイ手法を提案することができた。
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