高地トレーニング時におけるウォーターローディングプログラムの提案
Project/Area Number |
17650194
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sports science
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
澤木 啓祐 (沢木 啓祐) 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20053225)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鯉川 なつえ 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 講師 (70338424)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 高地トレーニング / 長距離ランナー / ウォーターローディング / ヘモレオロジー / 血液生化学データ / 水分摂取 |
Research Abstract |
低酸素環境下におけるトレーニングは、現在心肺機能や造血機能などの効果を期待し、マラソンをはじめ水泳、スキーやスケート等様々なスポーツで取り入れられている。しかし、高地の環境は低圧。低酸素・低温および低湿度であるため、冷たい空気は水分を多量に含むことができない。 平成17年度に本研究グループは、高地での運動中は、平地に比べ、呼吸や発汗の促進に伴い身体から大量の水分が失われ、水分の喪失が多く、血液量が減少する原因になる可能性について報告した。 そこで本研究では、長距離ランナーの高地滞在中に、水を2リットル/日の適正なウォーターローディングブログラム群(以下Water群)と水を自由に摂取する群(Control群)で、血液データおよび血液レオロジーがどのように変化するかを検討することとした。 研究方法は、長距離走を専門とする男子学生ランナー5名を対象に、標高2300mの高地で5泊6日の高地トレーニングを2回実施した。被験者はWater群とContro1群にわけ、1ヶ月以上あけて再度実施する、オーバークロス方式とした。そして、高地トレーニング前後に血液検査と、(株)エムシー研究所製MC-FAN HR300 Bloody7にて血液レオロジー測定を実施した。 なお、両群に差がでないよう研究期間中の食事、練習量を統制し、健康調査を実施した。 その結果、以下の知見が得られた。 1.Water群、Control群ともに高地トレーニング後において、RBC、Hgb、Hctおよび血小板が有意に増加した。 2.Control群は、高地トレーニング後において、Na、C1が有意に低下した。またKは有意に高まり、Water群との間に有意な差がみられた。 3.高地トレーニング後の血液通過時間は、両群の間に有意な差は認められなかったが、Water群(52.1秒/100μl)に比べControl群(67.1秒/100μl)の方が延長する傾向がみられた。 これらの結果から、両群とも高地トレーニング後に血液通過時間が延長したのは、血放生化学的酸素運搬能の向上と、軽い脱水症状によるものと考えられる。しかし、高地滞在中にウォーターローディングを実践することで、血液流動性を改善させ、高地トレーニング効果を高める可能性が示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)