Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Research Abstract |
昨年度に引き続いて,性に関わる危険行動防止プログラム開発のための基礎的資料を得るために,埼玉県川口市の某中学校の全生徒483人を対象として,2007年3月に,ライフスキルおよび性行動に関する質問紙調査を実施した。本調査結果を2006年3月に同校で実施した調査結果と比較した場合,ライフスキルのうちストレス対処スキルについては3年女子において好ましい変化が認められた。また,同女子においては,月喫煙者率および性交経験者率が有意に低下していた。また,性交経験と喫煙,飲酒,薬物乱用行動との間には密接な関連が認められたが,ライフスキルとの関連は前回の調査結果とは異なり,今回の調査では認められなかった。 以上の質問紙調査の結果や,諸外国のプログラムの内容等を参考にして,我が国の中学生を対象とした性にかかわる危険行動防止プログラムの構成案(第1学年8時間,第2学年6時間,第3学年6時間)をまとめた。プログラムは,各学年ともに,「A.心身の機能の発達」「B.妊娠,病気の予防」「C.自己管理スキル(セルフエスティーム形成スキル,ストレス対処スキル,意志決定スキル,目標設定スキル)」「D.対人関係スキル(自己主張コミュニケーションスキルなど)」の4つの要素で構成している。例えば,第1学年のプログラムでは,A.の内容に関わる授業として「思春期の体の変化」「思春期の心の変化」,C.の内容に関わる授業として「思春期の心と体に関する情報源」「自分の成長と家族」「ストレスへの対処」,D.の内容に関わる授業として「より良い人間関係を築く」「争いごとの解決」を作成した。なお,B.の内容に関わる授業は,発達段階を考慮して第2学年と第3学年で取り扱うこととした。 今後の予定としては,平成20年度中に第1学年の全ての授業の指導案を完成するとともに,プログラムの有効性を評価するための測定手段を開発し,平成21年度から有効性評価研究に着手する予定である。
|