Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
今年度は,(1)四肢筋量の縦断変化,(2)加齢に伴う筋量と筋力との関係の変化,(3)日常生活活動困難度と筋力との関連を検討した. 対象は,「国立長寿医療センター・老化に関する長期縦断疫学研究;NILS-LSA」の第一次調査と第四次調査に参加した40〜80歳代の男女とした.筋量はDXAで測定し,両腕と両脚の骨量を除く除脂肪量を四肢筋量として算出した.筋力は握力,膝伸展筋力,脚伸展パワーを用いた.日常生活活動困難度は, Short Form36のPhysical function(PF)得点を指標とした. 主な結果は以下に示す. (1)四肢筋量の縦断変化 第一次,第四次調査ともに参加した約1470名について,6年間の四肢筋量の変化を年代別に検討した.四肢筋量は男性では50歳代から上下肢ともに低下し,特に70歳代で低下が顕著であった.女性では40歳代から下肢筋量が低下し,男性に比べ早期から低下が認められた. (2)加齢に伴う筋量と筋力の関係の変化 第一次調査に参加した約2260名において,筋力に対する筋量と年齢との関係を検討した.男性の握力と脚伸展パワー,女性の膝伸展筋力では,同程度の筋量であっても年代の高い人は若い人より筋力が低値であった.高年者では,筋量の多寡が筋力に反映しにくいことが示唆された. (3)日常生活活動困難度と筋力との関連 第四次調査に参加した約2060名について,握力・膝伸展筋力を5分位に分けてPF得点75点以下となるリスクを検討した.男女ともに握力が低値の人(男性<32.3kg, 女性<19.3kg),女性では膝伸展筋力が低値(<27kg)の人において,日常生活活動に困難さを伴うリスクの高まる可能性が示された. 本研究より, sarcopeniaの基準値の作成と危険因子の探索に向けて,筋量の加齢変化の特徴,高齢者の筋の機能面における低下の大きさ,日常生活活動を維持する筋力の目安が示された.
|