eラーニング高等教育の学習プロセスにおけるネットワーク・グラフ構造の数理モデル化
Project/Area Number |
17650261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
多川 孝央 九州大学, 情報基盤センター, 助手 (70304764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安武 公一 広島大学, 大学院社会科学研究科, 講師 (80263664)
山川 修 福井県立大学, 情報センター, 教授 (90230325)
井上 仁 九州大学, 情報基盤センター, 講師 (70232551)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ネットワーク分析 / eラーニング / 複雑ネットワーク / コミュニケーション |
Research Abstract |
電子掲示板上でのディスカッションについて、発言者間に形成される応答関係のネットワークに関する分析を行った。分析の結果、各発言者の、「クラスター係数」と「媒介中心性」というネットワーク構造上での特性量の分布が、「スケールフリー性」と呼ばれる数理的な特徴に近い性質を持つことを確認した。また、他の研究グループが行ったディスカッションデータの質的分析との比較により、分析に用いた発言者の特性量の大小と、発言者によるメッセージ執筆の熟達度の間に対応が見られることが明らかになった。これは、学習の場でのコミュニケーションにおいて、論点や問題点がよく整理された発言が、他者の発言を誘発することによってコミュニケーションを活発にする様子を反映するものであると考えられ、学習の場において個人の局所的な発話と学習者集団全体におけるコミュニケーションのあり方の接点を示すものといえる。 また、ブレンディッド授業と協調学習という形式の異なる複数の授業における応答関係のネットワークの分析を行った。この結果、授業におけるコミュニケーションが形成するネットワークが、通常の自発的コミュニケーションや社会活動に見られるような「似たもの同士」の結びつきとは異なり、工学的・人工的に作られたネットワークに近い特徴を持つこと、また、授業の形式や、教員およびティーチング・アシスタントの関与がコミュニケーションの構造を変えることを数量的に把握することが出来た。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)