Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本研究は、パーソナルなパートナー型(あるいはPeer型)の人間のコミュニケーション様相に近いコミュニケーション機能を有するロボットを用いて、知的障害児・者がコンピュータやインターネットとインタラクティブに接するための全く新しいインターフェースを開発し、実際に協力校である知的障害養護学校における実証実験を通じて、その可能性の定量的な評価、システムの改善などを行う萌芽期の研究を目指した研究である。 本年度は,学習者の位置を認識する動的無線タグシステムを活用するための環境設定とインターフェースプログラムの開発ならびに,親近感を得るための音声データの作成とロボットによるパワーポイント実行アプリケーションの組み込みを行った。一方,昨年度から継続している授業実践の結果からは,知的障害養護学校に在籍する自閉症児3名とダウン症児1名の国語の授業において,授業で自ら発表する発話の分量と統語的な特性の向上,コンピュータへの入力文字数が継続的に増加したこと,学習や行動に関する困難が改善したことが明らかになった。本研究が進めてきたパーソナルロボットを用いた障害のある子どもへの応用例は学校教育では世界にも先例がない。ロボット先進国である日本において行われた研究は,その独創性とともに,近い将来において,教育現場のコンピュータがパーソナルロボットに変わりゆく時代を先導する研究と考えている。萌芽研究として,知的障害教育並びに病弱教育におけるPeer型のロボットを使った新しいインターフェース技術利用の可能性を示した研究であり,さらに規模を広げて実証データを確認するなど,今後の発展が望まれる。
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