Project/Area Number |
17651057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
榊 茂好 京都大学, 工学研究科, 教授 (20094013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 嘉秀 京都大学, 工学研究科, 助手 (40362462)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 電子状態理論 / 遷移金属錯体 / フラーレン錯体 / 結合性 / 構造 / 電子相関効果 / コラニュレン / スマネン / フラーレン / π共役分子 / 配位結合 / 電子状態制御 |
Research Abstract |
フラーレンやカーボンナノチューブの電子状態は遷移金属錯体への配位により摂動を受け、それまでとは異なる状態になると期待される。本研究ではフラーレンおよびその構成要素と考えられる半球構造のπ共役電子系の遷移金属錯体の構造と結合性を電子状態理論計算から明かにした。(1)Pt(O)錯体に引き続き、Ir(I),Rh(I)などのC60とののバスカ型錯体ついて構造、結合性を明らかにし、その配位安定化エネルギーを求めた。配位安定化エネルギーは密度汎関数理論では過小評価されること、正確な配位安定化エネルギーの評価にはdouble-zeta+polzarization程度以上の基底関数を用い、MP4(SDQ)法以上のpost Hartree-Fock計算を行う必要があること、少なくとも、ONIOM法で炭素原子20個以上を含む必要があること、配位は金属からフラーレンへの電荷移動によることなどを明らかにした。(2)フラーレンの一部と見なされるコラニュレン、スマネンのPt(O),CpIr,CpRh錯体の理論的研究を行った。Pt(O)錯体と異なり、CpIr,CpRh錯体は密度汎関数理論が適用できることを明らかにした。また、(3)これまで報告例が無かったCpIr(C60),CpRh(C60)錯体も単離可能であること、IrやRh金属中心がπ共役系の上を移動できることなどを明らかにした。以上より、巨大π共役系と錯形成の可能な金属を予測し、それらの配位位置移動などの動的挙動を解明した。
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